リミット



私は周りにあまり人がいないのを確認して、ぐっと先輩の腕を引っ張る。


そのまま優先輩の頬にキスする。


「…ん?」


瞬きを繰り返す優先輩に


「仕返しです!」


と断言すれば、


「仕返しになってないよ」


と笑われた。


「他にも、文化祭回ろう」


そう言った優先輩の顔はほんのり赤い。


なんだか妙に嬉しくなって、


「はい!」


と自然に笑顔になった。