…それって怖いってことですよね? 優先輩を見上げると、楽しそう。 絶対に私が怖がってるのわかってるよ! 「言っておきますけど、ほんとに苦手なんです!」 「うん。そうだと思った」 吹き出すように笑って、先輩は手を差し出す。 「俺が手繋ぎたかっただけ」 「なんですかそれ…」 反則です。と言うと 「何が?」 と、きょとんとした表情。 かっこよさ無自覚ですか。