私は国語の教科当番。
そして担任の先生は国語の教師。
ゆえに雑用は私に回ってくるという世知辛い現状。
「うぅ…重い…」
私は1人、クラス全員分のノートとプリントを両手に抱えて階段を登っていた。
女子1人にこんな雑用を任せるなんて、先生が持つ私のイメージはどれほどの体力少女なんだろう。
先生、許しません。
『中原、悪い。これ4階の準備室まで運んでくれ』
あの教師は言った。1階にある職員室で。
入学して早2ヶ月。
校舎の構造は大まかには覚えているものの、滅多に行く機会がない4階の準備室がどこにあるのか知らない。
『準備室ってどこですか?』
そう尋ねてみたら「行けば分かる」とだけ返されたのだった。
この2ヶ月で担任がよく言えばゆるい人、悪く言えば雑な人だというのは分かっていたので、それ以上の追求は諦めて指示に従うことを選んだ。


