それからあたしは、長々と説教された。 お前は元から音楽の才能なんかないんや、とか お前が今辞めても、他のメンバーには迷惑かからんからさっさとやめろ、とか でも、あたしにとってそんな事、どうでもよかった。 こいつに、初めてを奪われるのかと思うと、涙が出てきた。 『もう泣くんか。 泣いたら終わりやと思うなよ。』 先生はそう言って、あたしに近付いてきた。 放課後の生徒指導室は、誰も来る気配はない。