高校に着いた。


なかなかきれいな校舎だ。


彩ちゃんを見てみると、緊張しているのがすぐわかった。

人前に出るの苦手だもんなー。


他の人にはそう見えないだろうけど。


「悠斗!!早く体育館行こう!!」


「うん!わかった」



入学式が始まった。


知らないおじさんたちの長い話が始まる。


寝ようかな。








1時間後、ぱっと…目が覚めた。


…本当に寝てた。やばいな。



『生徒代表のあいさつ、代表 佐々木彩花』


「はい」


彩ちゃんがステージへ上がって行く。



すると、他の生徒が…


『あの子可愛いくね!?』

『マジだ!!可愛い!!しかも、あいさつしてるってことは入試トップだろ?』

『頭もいいのかぁー。オレ、狙っちゃおっかなぁ♪』

『ずるいぞ!!オレも狙う!!』

『じゃあ、どっちが先に落とせるか勝負だな!!』


なんて会話をしていた。


確かに彩ちゃんは中学の頃からモテた。

美人で頭もよく、運動神経もいい。

おまけに性格もさっぱりしていて同性からも人気があった。


でも、彩ちゃんは彼氏を作った事がない。

なんでだ?

ずっと好きだった奴でもいるのか?

まぁ、それはいっか。



ステージを見ると、凛とした姿であいさつをしている彩ちゃん。

本人はドッキドキなんだろうな(笑)

頑張れ!!

…応援する事でもないか。




あいさつを終え、席に戻ってきた。

大役を終えて、ホッとしているみたいだ。

後で褒めてあげよう。


無事に入学式が終わった。