幼稚園も、

小学校も、

中学校も、

ずっと一緒だった。


だから高校も、先生には「もっとランクが上のところに行け!!」なんて言われたけど結局、悠斗と同じ高校を受験した。

『悠斗が馬鹿なことしないか心配だから』

なんてみんなには言ったけど、本当は…

本当は…ただ離れたくなかっただけ。


そばに居たかっただけ。


…でも、悠斗には彼女がいる。


正直、彼女と一緒のところを見ているのは辛い…。


でも、自分から悠斗と距離を置くことは怖くて出来ない…。


…矛盾してるなぁ。

自分でも馬鹿だと思う。


「もう考えるのやめよう」


「何をやめるの?」


背後から声が聞こえた。


「っっ!!っ悠斗!!」


「おはよう♪彩ちゃん」


「っおはよ!悠斗っ!!」



びっくりした。背後にいきなり立たないでよね。


「で、何をやめるの?」


聞かれてたのか!!

どうにかごまかそう…。


「何が?」


「何が?って、さっきなんかしゃべってたでしょ?」


「別に!!どうでもいいことだから!!気にしないで」


「ふーん…。ならいっか」


「ほら!早く行こう!!」


「うん。行こう」


何とかごまかせたかな?


…こんな感じで高校へ向かった。