私は暁君と赤宮君が保育園のころからの仲だと、小学校の頃に教えてもらっていたので少し様子を見に来ていた。


しばらくすると暁君の部屋の窓だと思われるところから赤宮君が出てきて屋根を飛び越え、平然と自分の部屋へと戻っていく姿が見えた。


「やっぱり…皆の言ってる『色様』は赤宮君…だったんだね。」


私はそれだけ確認すると家へ帰ることにした。


少し歩いてからもう一つの疑問が浮かんできた。


そして、聞こえるはずはないのだが、赤宮君の家の方向を向いてこう呟いた。


「あっ…赤宮君は私のこと覚えてないのかな。貴方達が通ってるところは…―」