~流季side~

「どうぞー上がって上がって」

「挨拶遅れてすみません、アゲハさんとお付き合いさせて頂いてる月濱流季です。学年はアゲハさんの一つ上です」

「あらあら丁寧に挨拶してくれて、そんな堅苦しいのはいいから♪」

ヤベェ、急遽アゲハの家にお邪魔する事になったけど、俺ちゃんと挨拶出来たのか?

隣でアゲハは俺の方を見てポカーンとしてるけどおかしかったのか?

「流季の挨拶丁寧過ぎてビックリしちゃった」

「二人してそんな所に居ないで、ソファにでも座って」

アゲハのお母さんに言われるまで、リビングの扉の所に立ったままなのも忘れてるなんて、
俺緊張し過ぎでダセー。

「今日はお母さん久々にお料理頑張っちゃおうかしら」

「いいよお母さん疲れてるでしょ?流季にも手料理作ってあげたいし、私が作るから待ってて!!」

そう言って多分アゲハは部屋に着替えに行った。

「流季君ジュースで良いかしら?」

「お母さんお気遣いなく」

「私ね、アゲハの彼氏に名前で呼ばれて
見たかったの、だから私の事は由梨(ゆり)って呼んで」

アゲハのお母…由梨さんと少ししか話してないけどやっぱり親子。
良く似てるな。