「りょーすけスゲーな!」
「なになに、リョウキチケンカできちゃったりするの??」
「リョーそういうの無関係そうなのに」
興奮するレイ、冗談ぽく笑うセナ、不思議そうなカナデ。
ナルは苦笑いでぼくを見ている。
あー、これは言わなきゃいけない感じだよね……。
「んー……まあ、これでも一応荒川組の息子だからね」
頬を気まずそうにかくぼくに変わってナルが話してくれた。
「荒川組はさ、義理と人情を大切にしていて、この周辺では恐がられるというよりもむしろ、ヒーロー的なんだよね~。でもやっぱり、知らない人はヤクザっていうだけで恐がるからりょうはずっと友達に恐がられていた」
ナルの話を真剣に聞く3人。
「周りがりょうを恐がればりょうは目立つでしょ?そしたらさ、違う組の……まあ悪い組の人達がね、荒川組を潰すためにりょうを狙うんだよ。そうなったときに少しでも対処出来るように吉田さんと倉橋さんと八田さんがりょうに教えたんだよ」
「なるほどね、つまりリョーは俺達が知らなかっただけで実は強かったってことか」
ナルの話を聞き終えて納得したようにそう言ったカナデ。
「でも、今までマジでそういう面見せなかったから驚いたな」
レイにそう言われて、ぼくはゆっくり口を開いた。
「ケンカは……好きじゃないんだ……殴れば傷付けてしまう……守れなかったって言う家族を……殴ってしまった相手を……」
「リョウキチ……」
手のひらを見れば悲しそうな顔を思い出す……。
「それじゃあまたね~」
「また来てね」
みんなが帰って行くのを見送った。
部屋に戻ろうとした瞬間さっき閉まったドアが開かれた。
「八田さん!?その頬っ!」
「ただいま戻りました坊ちゃん」
「その頬どうしたって聞いてる!」
取り乱すぼくに苦笑いをする八田さん。
ぼくの叫び声で吉田さんと倉橋さんも走って来た。
「八田さん、すぐに手当てをっ」
「八田、一体何があった??」
八田さんの赤く染まる頬を見て慌てて治療道具を取りに行く吉田さん。
倉橋さんは険しい顔で八田さんの答えを待っている。
「原田組に」
その名前にぼくも倉橋さんも目を見開いた。
「なぜ原田組が??……あそこはもう5年前に和解したはずだ……」
「多分、下のやつの独断だと……俺が荒川組のやつということしか知らないようでしたし」
「八田さん、とりあえずこれを」
帰ってきた吉田さんが氷袋を渡した。
それを受け取ってお礼を言う八田さん。
「荷物で両手塞がっていてガード出来なくて油断しただけなので腕っ節は大したことないです」
「……」
「ただ、きっとこの周辺にいるから警戒しといた方がいいかと……」
この周辺にいる??……
それって……。
「坊ちゃん!今外に出るのは危険です!!」
走り出そうとしたぼくの手を掴む吉田さん。
「離せ吉田っ!!八田もそこをどけっ!!」
「坊ちゃん落ち着いてくださいっ」
「離せ倉橋っ!!」
「坊ちゃん!!」
3人をはねのけてぼくは外へ飛び出した。
「ナルっ!レイっ!セナっ!カナデっ!」
どうか4人共無事でいてっ!!
「荒川のとこの息子のお友達だよね??」
「そうだけど……」
「悪いけど兄ちゃん達一緒に来てもらうよ」
「男に付いて行く気はないかな~」
「なら無理やりでも連れて行く」
「なら、俺達もアンタ達に連れて行かれねーようにするだけだ」
「たかが中学生4人が大人2人に適うとでも??」
「ボク達が勝ったらリョウキチに関わらない約束してもらおうかな」
「なになに、リョウキチケンカできちゃったりするの??」
「リョーそういうの無関係そうなのに」
興奮するレイ、冗談ぽく笑うセナ、不思議そうなカナデ。
ナルは苦笑いでぼくを見ている。
あー、これは言わなきゃいけない感じだよね……。
「んー……まあ、これでも一応荒川組の息子だからね」
頬を気まずそうにかくぼくに変わってナルが話してくれた。
「荒川組はさ、義理と人情を大切にしていて、この周辺では恐がられるというよりもむしろ、ヒーロー的なんだよね~。でもやっぱり、知らない人はヤクザっていうだけで恐がるからりょうはずっと友達に恐がられていた」
ナルの話を真剣に聞く3人。
「周りがりょうを恐がればりょうは目立つでしょ?そしたらさ、違う組の……まあ悪い組の人達がね、荒川組を潰すためにりょうを狙うんだよ。そうなったときに少しでも対処出来るように吉田さんと倉橋さんと八田さんがりょうに教えたんだよ」
「なるほどね、つまりリョーは俺達が知らなかっただけで実は強かったってことか」
ナルの話を聞き終えて納得したようにそう言ったカナデ。
「でも、今までマジでそういう面見せなかったから驚いたな」
レイにそう言われて、ぼくはゆっくり口を開いた。
「ケンカは……好きじゃないんだ……殴れば傷付けてしまう……守れなかったって言う家族を……殴ってしまった相手を……」
「リョウキチ……」
手のひらを見れば悲しそうな顔を思い出す……。
「それじゃあまたね~」
「また来てね」
みんなが帰って行くのを見送った。
部屋に戻ろうとした瞬間さっき閉まったドアが開かれた。
「八田さん!?その頬っ!」
「ただいま戻りました坊ちゃん」
「その頬どうしたって聞いてる!」
取り乱すぼくに苦笑いをする八田さん。
ぼくの叫び声で吉田さんと倉橋さんも走って来た。
「八田さん、すぐに手当てをっ」
「八田、一体何があった??」
八田さんの赤く染まる頬を見て慌てて治療道具を取りに行く吉田さん。
倉橋さんは険しい顔で八田さんの答えを待っている。
「原田組に」
その名前にぼくも倉橋さんも目を見開いた。
「なぜ原田組が??……あそこはもう5年前に和解したはずだ……」
「多分、下のやつの独断だと……俺が荒川組のやつということしか知らないようでしたし」
「八田さん、とりあえずこれを」
帰ってきた吉田さんが氷袋を渡した。
それを受け取ってお礼を言う八田さん。
「荷物で両手塞がっていてガード出来なくて油断しただけなので腕っ節は大したことないです」
「……」
「ただ、きっとこの周辺にいるから警戒しといた方がいいかと……」
この周辺にいる??……
それって……。
「坊ちゃん!今外に出るのは危険です!!」
走り出そうとしたぼくの手を掴む吉田さん。
「離せ吉田っ!!八田もそこをどけっ!!」
「坊ちゃん落ち着いてくださいっ」
「離せ倉橋っ!!」
「坊ちゃん!!」
3人をはねのけてぼくは外へ飛び出した。
「ナルっ!レイっ!セナっ!カナデっ!」
どうか4人共無事でいてっ!!
「荒川のとこの息子のお友達だよね??」
「そうだけど……」
「悪いけど兄ちゃん達一緒に来てもらうよ」
「男に付いて行く気はないかな~」
「なら無理やりでも連れて行く」
「なら、俺達もアンタ達に連れて行かれねーようにするだけだ」
「たかが中学生4人が大人2人に適うとでも??」
「ボク達が勝ったらリョウキチに関わらない約束してもらおうかな」
