何でこんなに明るいんだろうね~。
この空は。
空を見上げて寝転ぶベンチは俺にはちょっと小さい。
足が完璧ベンチから落ちている。
「もういいか~い。蛍ちゃんみっけ~」
「っ!?」
頭上の方から聞こえた足音。
蛍ちゃんのものだと気付いて声をかければ、相当驚いたみたいで、小さな悲鳴を上げた。
「よっと!どうしたの~??」
起き上がり、俺の隣に座るようにベンチをトントン叩けば、もう1個のベンチに座られた。
本当にツンデレだよね~。
「悩まないでくださいね??」
突然そう言われ、全く意味がわからない俺。
「貴方が副キャプテンで嫌だった人はここにはいません。誰も責めたりなんかしていませんから」
強い瞳でそう言われた。
「(あぁ、気付いていたのか……)」
俺が悩んでいたことを、後悔していたことを、蛍ちゃんは気付いたみたいだった。
「日向さんの笑顔の隣で立っているのが辛かった……俺はあの人に全部任せて、全然副キャプテンらしいこと出来なかった……」
「そんなことないです……貴方はちゃんと副キャプテンだった」
ありがとう蛍ちゃん。
でも俺はそうは思えない……。
もっとキャプテンを支えられたはずなのに……。
そしたら、日向さんにムリして笑わせることなんてしないで済んだのに……。
後悔は俺の頭の中をグルグル回って増えていくばっかり。
「松岡先輩……」
「マネを悩ませるなよ、副キャプテン」
突然聞こえた声に辺りを見渡すと、笑いながら近付いてくる日向さんが目に入った。
「日向さん……」
「松岡、お前これからも副キャプテンな。新しいキャプテンをこれからも頼むな」
その言葉はもう3年がバスケ部から離れることを意味している。
「……今年の全国大会、見に行くんですか??」
全国大会は負けたチームも見に行くところが多い。
きっと先輩達も行くのだろうとそう聞くと、さも当然のよう日向さんは笑いながら言った。
「何で行かなきゃいけないんだよ??他のチームの全国大会なんて興味ない」
「えっ??」
「言っとくけど、俺は…俺達は、来年、お前達が出場する全国大会しか興味ないからな」
だから俺達を全国大会に連れて行ってくれ。
そう付け足された。
「先輩だとしても、ヤロー相手に連れて行くなんて約束嫌ですよ……だから、来たけりゃ勝手に付いて来てください……」
日向さんにそうぶっきらぼうに返せば、すぐに笑い声が聞こえた。
「ハハハッ!おう!……お前のそういうところに俺はいつも救われていたよ」
「!!?」
突然言われたその言葉。
またこの人は無理して笑っている……。
「松岡、俺はお前が副キャプテンだったからキャプテンとして頑張ってこられた。お前のことを頼りにしていた。ベスト4の成績に不満はない、だけど、1つ後悔があるとすれば、それはお前とまだキャプテンと副キャプテンの関係でいたかったということだ」
「っ!!……」
違った……。
日向さんは無理して笑ってなんかいなかった。
あの試合の後のことも、ついさっきのことも、今までだって……。
この人は本当に、いつも自分の思った通りにしてきていたんだ……。
去っていく背中を見て俺はそう感じた。
「日向さんっ!!俺達は絶対に全国へ行きます!!だからっちゃんと今から交通費と宿泊費貯めといてくださいよっ!!広い体育館でもちゃんと聞こえるくらいデカい声出るように練習しといてくださいよっ!!優勝した俺達にかける言葉考えといてくださいよっ!!」
振り返りもせずに歩みを進める日向さんの背にそう叫んだ。
「松岡先輩…」
「蛍ちゃん、俺達が全国連れて行ってあげるからね」
「!!」
「期待しててね~」
ウインクしながらそう言えば、驚いた顔をした後「期待してあげてもいいですよ」ってツンデレな言葉をいただいた。
蛍ちゃんに期待されてるし、頑張んなきゃね~。
明るい空は今の俺にはちょうどいい。
この空は。
空を見上げて寝転ぶベンチは俺にはちょっと小さい。
足が完璧ベンチから落ちている。
「もういいか~い。蛍ちゃんみっけ~」
「っ!?」
頭上の方から聞こえた足音。
蛍ちゃんのものだと気付いて声をかければ、相当驚いたみたいで、小さな悲鳴を上げた。
「よっと!どうしたの~??」
起き上がり、俺の隣に座るようにベンチをトントン叩けば、もう1個のベンチに座られた。
本当にツンデレだよね~。
「悩まないでくださいね??」
突然そう言われ、全く意味がわからない俺。
「貴方が副キャプテンで嫌だった人はここにはいません。誰も責めたりなんかしていませんから」
強い瞳でそう言われた。
「(あぁ、気付いていたのか……)」
俺が悩んでいたことを、後悔していたことを、蛍ちゃんは気付いたみたいだった。
「日向さんの笑顔の隣で立っているのが辛かった……俺はあの人に全部任せて、全然副キャプテンらしいこと出来なかった……」
「そんなことないです……貴方はちゃんと副キャプテンだった」
ありがとう蛍ちゃん。
でも俺はそうは思えない……。
もっとキャプテンを支えられたはずなのに……。
そしたら、日向さんにムリして笑わせることなんてしないで済んだのに……。
後悔は俺の頭の中をグルグル回って増えていくばっかり。
「松岡先輩……」
「マネを悩ませるなよ、副キャプテン」
突然聞こえた声に辺りを見渡すと、笑いながら近付いてくる日向さんが目に入った。
「日向さん……」
「松岡、お前これからも副キャプテンな。新しいキャプテンをこれからも頼むな」
その言葉はもう3年がバスケ部から離れることを意味している。
「……今年の全国大会、見に行くんですか??」
全国大会は負けたチームも見に行くところが多い。
きっと先輩達も行くのだろうとそう聞くと、さも当然のよう日向さんは笑いながら言った。
「何で行かなきゃいけないんだよ??他のチームの全国大会なんて興味ない」
「えっ??」
「言っとくけど、俺は…俺達は、来年、お前達が出場する全国大会しか興味ないからな」
だから俺達を全国大会に連れて行ってくれ。
そう付け足された。
「先輩だとしても、ヤロー相手に連れて行くなんて約束嫌ですよ……だから、来たけりゃ勝手に付いて来てください……」
日向さんにそうぶっきらぼうに返せば、すぐに笑い声が聞こえた。
「ハハハッ!おう!……お前のそういうところに俺はいつも救われていたよ」
「!!?」
突然言われたその言葉。
またこの人は無理して笑っている……。
「松岡、俺はお前が副キャプテンだったからキャプテンとして頑張ってこられた。お前のことを頼りにしていた。ベスト4の成績に不満はない、だけど、1つ後悔があるとすれば、それはお前とまだキャプテンと副キャプテンの関係でいたかったということだ」
「っ!!……」
違った……。
日向さんは無理して笑ってなんかいなかった。
あの試合の後のことも、ついさっきのことも、今までだって……。
この人は本当に、いつも自分の思った通りにしてきていたんだ……。
去っていく背中を見て俺はそう感じた。
「日向さんっ!!俺達は絶対に全国へ行きます!!だからっちゃんと今から交通費と宿泊費貯めといてくださいよっ!!広い体育館でもちゃんと聞こえるくらいデカい声出るように練習しといてくださいよっ!!優勝した俺達にかける言葉考えといてくださいよっ!!」
振り返りもせずに歩みを進める日向さんの背にそう叫んだ。
「松岡先輩…」
「蛍ちゃん、俺達が全国連れて行ってあげるからね」
「!!」
「期待しててね~」
ウインクしながらそう言えば、驚いた顔をした後「期待してあげてもいいですよ」ってツンデレな言葉をいただいた。
蛍ちゃんに期待されてるし、頑張んなきゃね~。
明るい空は今の俺にはちょうどいい。