私は身長が159cm。
あと1cmで160cmなのに、もう成長期は終わってしまった。
この微妙な身長は、あとちょっとがいつも届かない。
例えば、私の好きな図書室。そこでは一番上の棚の本が届かない。
「んーー……やっぱり届かない……」
頑張って背伸びをしても届かない。
「しょうがない……諦めよ……」
私は諦めて背の届く場所にあった本を手にさっきまで座っていた席へ戻った。
カタン。
何か音がして、さっき私がいた場所へ戻ってみた。
「誰もいない……」
そう思って戻ろうとした時。
「あれ??……この本……」
私の手の届く棚に表紙をこちらに向けて置いていた。
「(誰かが読んで戻したのかな??)」
ガラッ。
その音にドアへ目を向けると、1人の男の人が図書室から出て行った。
「(もしかして、あの人が??……)」
霧南はスリッパの色が3学年で分かれている。
1年生が青色、2年生がオレンジ色、3年生が緑色。
さっきの人はオレンジ色のスリッパを履いていたから2年生の先輩だ。
サラサラそうな黒いストレートの髪と左手首に付けられたバングルしか後ろから一瞬で見えた特徴はなかった。
「(また会えるかなぁ?……)」
1年生である私、小早川詩音(こばやか しおん)は、昔から本が好き。
この学校に入学した理由の1つはここの図書室が広くて本の冊数や種類が豊富であるということ。それくらい私にとって本は大切なもの。
だから入学して早々、毎日休み時間や放課後図書室通いをしている。
部活は……入りたいものがなくて……。
だけど、両親からは高校では部活に入るよう言われているので、どこか見つけなければいけない。
「あっ、教室戻らなきゃ」
予鈴のチャイムがなる1分前、私は本を借りて教室へ帰った。
そして昼休み。
お昼ご飯を一緒に食べた友達に図書室へ行くことを伝え、図書室へ向かう廊下を歩いた。
図書室へ着くと、机の上に大量の本があった。きっとマナーの悪い人がそのまま放置したものだと思う。
ほうってはおけないから、私は本を全て片付けることにした。
でも。
「んっ、重いっ」
大量の本の重さに少しバランスが崩れ上の数冊が床へと落下!
「あっ!」
そう思った瞬間。
「おっと」
前から何かに支えられ本は私のもとへ戻ってきた。
目を開くと、目の前にあったのはブレザーとネクタイ。
「大丈夫?」
声に反応し上へ目線を向けると……。
あと1cmで160cmなのに、もう成長期は終わってしまった。
この微妙な身長は、あとちょっとがいつも届かない。
例えば、私の好きな図書室。そこでは一番上の棚の本が届かない。
「んーー……やっぱり届かない……」
頑張って背伸びをしても届かない。
「しょうがない……諦めよ……」
私は諦めて背の届く場所にあった本を手にさっきまで座っていた席へ戻った。
カタン。
何か音がして、さっき私がいた場所へ戻ってみた。
「誰もいない……」
そう思って戻ろうとした時。
「あれ??……この本……」
私の手の届く棚に表紙をこちらに向けて置いていた。
「(誰かが読んで戻したのかな??)」
ガラッ。
その音にドアへ目を向けると、1人の男の人が図書室から出て行った。
「(もしかして、あの人が??……)」
霧南はスリッパの色が3学年で分かれている。
1年生が青色、2年生がオレンジ色、3年生が緑色。
さっきの人はオレンジ色のスリッパを履いていたから2年生の先輩だ。
サラサラそうな黒いストレートの髪と左手首に付けられたバングルしか後ろから一瞬で見えた特徴はなかった。
「(また会えるかなぁ?……)」
1年生である私、小早川詩音(こばやか しおん)は、昔から本が好き。
この学校に入学した理由の1つはここの図書室が広くて本の冊数や種類が豊富であるということ。それくらい私にとって本は大切なもの。
だから入学して早々、毎日休み時間や放課後図書室通いをしている。
部活は……入りたいものがなくて……。
だけど、両親からは高校では部活に入るよう言われているので、どこか見つけなければいけない。
「あっ、教室戻らなきゃ」
予鈴のチャイムがなる1分前、私は本を借りて教室へ帰った。
そして昼休み。
お昼ご飯を一緒に食べた友達に図書室へ行くことを伝え、図書室へ向かう廊下を歩いた。
図書室へ着くと、机の上に大量の本があった。きっとマナーの悪い人がそのまま放置したものだと思う。
ほうってはおけないから、私は本を全て片付けることにした。
でも。
「んっ、重いっ」
大量の本の重さに少しバランスが崩れ上の数冊が床へと落下!
「あっ!」
そう思った瞬間。
「おっと」
前から何かに支えられ本は私のもとへ戻ってきた。
目を開くと、目の前にあったのはブレザーとネクタイ。
「大丈夫?」
声に反応し上へ目線を向けると……。