「マジで乗るのか?メリーゴーランド」


着いたのはメリーゴーランド。
子供ばかりのこの場所を見渡してそう言った瀬那。


「すげーアウェイ感」


苦笑いしながら続いた玲斗。


「確かに楽しそうではあるけどね」


リョーはアハハッと笑いながらも、玲斗と同じく苦笑い。


「じゃあさ、目立つ馬の方に乗るやつと、あんまり目立たない馬車の方に乗るやつ決めようよ」


ナルのその提案に乗り、馬に乗るやつを2人と馬車に乗るやつを3人決めた。


「楽しいことは好きだけどさすがにこれは恥ずかしいよな」


「アハハッ、そうだね。本当にすごく目立つもんね」


「まあ、あれだね、ナルも多分俺達を弄ろうと思ったんだろうね」


後ろを振り返ってみると恥ずかしそうに馬に跨がるナルと瀬那。


「ホントに俺がまさか馬の方に乗ると思わなかった!せっかく写メ撮って弄ろうと思ったのに!」


「いやいや、ナルみんは自業自得としてボクはただの被害者なんですけど」


クルクル回っていたメリーゴーランドも終了し、出てくるとナルは両手で顔を隠してため息を吐いた。その横で若干やつれている瀬那はナルを肘で小突いた。




「ジャンケンポン」


次に来たハニーハントも2人ずつで乗るやつのためジャンケンで1人になるやつを決めた。


「あっぼくだ、それじゃあ先に乗るね」


結果リョーが1人で乗り、瀬那とナル、玲斗と俺の組み合わせになった。


「ちょっとちょっと!狭い!」


「180超えが2人はやっぱダメだ!」


そんなに大きくない乗り物に男2人乗りはちょっと狭い。
しかも後ろの2人は余計に狭いだろう。
案の定ナルと瀬那は窮屈そうだ。


「180超えの自慢してんじゃねーよ、変わらねーぞ」


組み合わせを変えてほしいと言う2人を睨んでそう答えた玲斗。
180超えにキレたよコイツ。


「楽しかったね!いっぱい仕掛けとかあってさ!」


ゴールにたどり着き降りると幼い感じの笑顔でそう言ったリョー。


「ピョンピョン跳ねてさ、あれすげー楽しかった!」


「クルクル回るのすごかったよね」


身軽に2回ジャンプしながら言った玲斗に俺も頷いてそう言った。


「跳ねるとこ肩ぶつかってめっちゃ痛かったんだけど……」


「周りの景色とか見てるヒマ無かったよな……」


左肩をさすりながら言ったナルと、反対側の右肩をさすりながら言った瀬那。

やっぱり身長もほどほどでいいや。