ゴールデンウイークが終了し、待ちに待ったあの日が近付いてきた。


「修学旅行だーー!!」


「おぉーーー!!」


「おぉ~~」


「玲斗と瀬那うるさいよ、ナルは何かウザい」


「みんなちょっと気が早いよ??」


俺の声に拳を高らかに挙げて叫んだ瀬那と、軽く挙げてニコニコ笑っているナル。
そんな俺達を見て、カナは淡々と言い、りょーすけは苦笑いで返してきた。

そう、もうすぐ修学旅行だ。
高校生にとって一番の楽しみである修学旅行。
霧南は毎年東京に3泊4日と決まっている。


「ホテルめっちゃいいとこだから5人部屋らしいな」


「じゃあlibertyのメンバーみんなでいれるってことだね」


俺がそう言うと、ナルはウザいくらいの笑顔で言ってきた。


「枕投げしような!」


「却下だよアホ」


瀬那はカナの肩に手を回しながらそう言ったけど、その手を払いのけめんどくさそうに答えたカナ。


「ぼくも枕投げやってみたいなぁ」


りょーすけのその発言に「あっ、これ死ぬフラグだ」と思ったのは俺だけじゃないはずだ。


「確か今日の6限のときにいろいろ決めるんだったよね」


咳払いをしてからそう言ったナル。


「そうだね、部屋割りとか自主研修のときに行く場所とかね」


「決めるときでさえ楽しいよね」


カナの言葉の後、笑顔でそう言ったりょーすけにみんな頷いた。





そして6限目。


「部屋割りはこれで決定でいいですね??それじゃあ次は自主研修についてそれぞれ話し合ってください」


部屋割りを決めた後、担任からの指示でガタガタと椅子から立ち上がり他のやつのところへ移動しクラス中話し合いを始めた。


「ボク達どうする??どこ行く??」


先陣切ってワクワクしながら話始めた瀬那。

「俺は秋葉原かな、メイドさんに会いたい!」


「言うと思った、お前どこ行っても女かよ」


ナルの発言にツッコミを入れると何ともいい笑顔で「Yes!」と返ってきた。
何なんだこいつ。


「ナルさんの意見はとりあえず放っておいて、レイは??」


瀬那の言葉にどこだろうと考えた結果、俺も行きたいところ見つけた。


「秋葉原」


「結局お前もか」


「ナルと一緒にするな!俺はゲームがやりたい!!秋葉原の神に俺はなる!!」


鋭くツッコミを入れてきた瀬那へそう返すと頭叩かれた。


「ナルさんとレイに聞いたボクがバカだったな」


「えっ、瀬那がバカなの今更じゃん」


苦笑いをしている瀬那へサラッと言いのけたカナの言葉にりょーすけへ泣きつく瀬那。


「カナデが酷いっ!」


「はいはい、立ち直って。セナはどこへ行きたい??」


りょーすけは女神の親戚らしい。