「やっほー!」
昇降口まで連れて来られると、セツ子が誰かに手を振った。
ん??あれは……。
「後藤先輩、ありがとうございます」
セツ子へ手を振り返しながらそう言ったのは杏奈ちゃん。
「伊吹お疲れ、大丈夫そう?」
「お疲れ様です、岡本先輩の協力のおかげで何とか」
舞璃ちゃんの前まで行きそう言った玲斗へ頭を軽く下げて返答した舞璃ちゃん。
「えっと、どういうこと??」
今の状況を全く理解出来ない俺。
「松岡先輩!」
「蛍ちゃん!?」
突然後ろから名前を呼んだのは蛍ちゃんだった。
「じゃあ、ぼく達は帰ろうか。小早川さん、この前言ってた本持って来たよ」
「本当ですか??ありがとうございます!」
2人で楽しそうに本の話をしながら歩いて行くりょうと詩音ちゃん。
「そうだね、帰ろう。瑠美ちゃん家駅の近くでしょ?送るよ」
「えっ!?あっうっ……」
照れて真っ赤な瑠美ちゃんとほくそ笑んでいる奏ちゃん。2人もゆっくり歩いて行った。
「じゃあナルがんばれよ。伊吹行くぞー」
「またね明日ナルさん。トナミちゃんも行こっか」
玲斗とセツ子も舞璃ちゃんと杏奈ちゃんを連れて帰って行った。
「結局何だったんだろ??」
全く理解不能な俺をほったらかして帰って行った8人。
「蛍ちゃんもそろそろ帰る??何なら俺が送ろうか??」
いつも通りヘラッと笑ってそう言うと、いつもみたいに蛍ちゃんは怒らなかった。
「あれ??蛍ちゃん??」
「松岡先輩」
再び名前呼ばれ返事をすると、蛍ちゃんはぎこちなく鞄の中から紙袋を取り出した。
「……じょう………め……とう……ます……」
「えっ??」
何かをボソボソと呟いた蛍ちゃん。
俺は何と言ったのか聞き取れなくてもう1回と言うと、今度は俺へキッと目を向けて眉間にシワを寄せ顔を上げた。
「だからっ!お誕生日おめでとうございますって!」
ドンッと胸へ紙袋を押し付けるようにしてそう言った。
「ありがとう……でも、誕生日知らなかったんじゃ……」
「別に知らなかった訳じゃないです!」
「じゃあ何で部活の時に言ってくれなかったの??」
「それはっ……別に何でもええやないですか!」
「!!」
俺の横を追い越してスタスタと歩いて行った蛍ちゃんの一瞬見えた頬は少し赤くなっていた。
「あーもーっ!可愛いなぁ!」
普段冷たいから部活中は言い辛いと思って、でもちゃんと言いたくて舞璃ちゃんや玲斗達に協力してもらったってことかな??
小さな背中を見つめそう考えながら1人でクスクス笑った俺。
「マイスウィートハニー蛍ちゃ~ん!」
「そうやって呼ぶの止めてください!恥ずかしい!」
「え~??待ってよ蛍ちゃん!」
家に帰って貰ったプレゼントの中を見てみた。
りょうからは写真立て。
セツ子からはベルト。
玲斗からはバッシュ入れと大量の飴。
奏ちゃんからは料理の本。
やっぱりみんな俺の好みわかってる!
それから、さっき渡されたばかりの蛍ちゃんからのプレゼントを見てみた。
中には紫とシルバーのイヤーカフとスポーツタオルが入っていた。
「みんな、本当にありがとう」
目の前のプレゼント達へそう言って、携帯に0時0分に来ていたおめでとうのメッセージを読み返し、今日は最高だったと思いながら下からご飯だと呼ばれる声に返事をした。
用意された誕生日のメニューに顔を綻ばせ、箸を手に取った。
やっぱりいいね、誕生日って。
昇降口まで連れて来られると、セツ子が誰かに手を振った。
ん??あれは……。
「後藤先輩、ありがとうございます」
セツ子へ手を振り返しながらそう言ったのは杏奈ちゃん。
「伊吹お疲れ、大丈夫そう?」
「お疲れ様です、岡本先輩の協力のおかげで何とか」
舞璃ちゃんの前まで行きそう言った玲斗へ頭を軽く下げて返答した舞璃ちゃん。
「えっと、どういうこと??」
今の状況を全く理解出来ない俺。
「松岡先輩!」
「蛍ちゃん!?」
突然後ろから名前を呼んだのは蛍ちゃんだった。
「じゃあ、ぼく達は帰ろうか。小早川さん、この前言ってた本持って来たよ」
「本当ですか??ありがとうございます!」
2人で楽しそうに本の話をしながら歩いて行くりょうと詩音ちゃん。
「そうだね、帰ろう。瑠美ちゃん家駅の近くでしょ?送るよ」
「えっ!?あっうっ……」
照れて真っ赤な瑠美ちゃんとほくそ笑んでいる奏ちゃん。2人もゆっくり歩いて行った。
「じゃあナルがんばれよ。伊吹行くぞー」
「またね明日ナルさん。トナミちゃんも行こっか」
玲斗とセツ子も舞璃ちゃんと杏奈ちゃんを連れて帰って行った。
「結局何だったんだろ??」
全く理解不能な俺をほったらかして帰って行った8人。
「蛍ちゃんもそろそろ帰る??何なら俺が送ろうか??」
いつも通りヘラッと笑ってそう言うと、いつもみたいに蛍ちゃんは怒らなかった。
「あれ??蛍ちゃん??」
「松岡先輩」
再び名前呼ばれ返事をすると、蛍ちゃんはぎこちなく鞄の中から紙袋を取り出した。
「……じょう………め……とう……ます……」
「えっ??」
何かをボソボソと呟いた蛍ちゃん。
俺は何と言ったのか聞き取れなくてもう1回と言うと、今度は俺へキッと目を向けて眉間にシワを寄せ顔を上げた。
「だからっ!お誕生日おめでとうございますって!」
ドンッと胸へ紙袋を押し付けるようにしてそう言った。
「ありがとう……でも、誕生日知らなかったんじゃ……」
「別に知らなかった訳じゃないです!」
「じゃあ何で部活の時に言ってくれなかったの??」
「それはっ……別に何でもええやないですか!」
「!!」
俺の横を追い越してスタスタと歩いて行った蛍ちゃんの一瞬見えた頬は少し赤くなっていた。
「あーもーっ!可愛いなぁ!」
普段冷たいから部活中は言い辛いと思って、でもちゃんと言いたくて舞璃ちゃんや玲斗達に協力してもらったってことかな??
小さな背中を見つめそう考えながら1人でクスクス笑った俺。
「マイスウィートハニー蛍ちゃ~ん!」
「そうやって呼ぶの止めてください!恥ずかしい!」
「え~??待ってよ蛍ちゃん!」
家に帰って貰ったプレゼントの中を見てみた。
りょうからは写真立て。
セツ子からはベルト。
玲斗からはバッシュ入れと大量の飴。
奏ちゃんからは料理の本。
やっぱりみんな俺の好みわかってる!
それから、さっき渡されたばかりの蛍ちゃんからのプレゼントを見てみた。
中には紫とシルバーのイヤーカフとスポーツタオルが入っていた。
「みんな、本当にありがとう」
目の前のプレゼント達へそう言って、携帯に0時0分に来ていたおめでとうのメッセージを読み返し、今日は最高だったと思いながら下からご飯だと呼ばれる声に返事をした。
用意された誕生日のメニューに顔を綻ばせ、箸を手に取った。
やっぱりいいね、誕生日って。
