「日曜ヒマ??」


ボクがそう聞くとみんなボクの方へ顔を向けた。


「何だよ突然、日曜何かあるのか??」


携帯でゲームをしていたレイは画面にwinという文字を出し高らかな音と共に満足げな顔をしてそう言った。


「ヒマだよ～!どこか行くの??」


なぜか女性雑誌を読んでいたナルみんが顔を上げてそう言った。


「ゲームセンター!」


そう言うとゲーム大好きなレイはテンションMAXで喜んだ。


「そう言えば久しぶりだね行くの」


和歌の本を読んでいたカナデはパタンと本を閉じて暴れているレイの襟首を掴んだ。
「ぐえっ」なんてカエルが潰れたような音が聞こえたけど、大丈夫か??


「前に行ったのは半年くらい前だったっけ??」


カナデの手をやんわり外してやりながらそう言ったリョウキチ。


「ねっねっ、みんなヒマ??」


もう一度ボクがそう聞くと4人は片手を挙げながら「ヒマでーす」と言った。


「それじゃあ決定ね!日曜駅で12時に待ち合わせ!」


そう伝えれば笑顔で了解してくれた。





そして日曜日。
12時の10分前に駅へ着くと、カッターシャツにネクタイとベストを羽織り黒のズボンとスニーカーを履き、黒のベルトとハットを着用し、いつも通り木製のブレスレットをしたシックな服装のやつがいた。


「やっほカナデ」


「あぁセナか」


いつも自由人でマイペースのくせに、時間だけはめっちゃ守るカナデは今日も一番乗りらしい。
そのせいで周りにいる女の人がチラチラカナデを見ている。
逆ナンされる手前だったみたいだ。


そんなことを考えていると今度はVネックのシャツにジャケットを羽織りGパンとブーツを履き、首にはリングを通したネックレス、それからいつも通りイヤーカフをしたカジュアルな服のやつが来た。


「やあ、今日暖かいね～」


ナルはボク達へニコニコ笑いながらそう言った。
周りの女の人達は性格知らないからナルの登場に余計に湧いた。
顔だけはいいからな、ナル。


「ごめんね、待たせちゃったかな??」


その声に振り向くと、黒のシャツの上にノースリーブのカーディガンを羽織り、シャツの襟を出し、下はチノパンを履き、ニット帽を被るという今風な落ち着いた服装をしたリョウキチがいた。


今流行りの草食系男子の登場に先ほどに増して女の人がチラチラ見ている。

確かに草食系だけど、リョウキチ怒ると空手の技かけてくるんだよ!
その点に置いては全く草食しゃないんだけど!!