そして放課後。
暖房の効いた教室から出るのは少し残念に思うけど、文化部で中で部活をしているだけまだ暖かい。
しかも調理部なんて、暖房も効いているし、何台ものオーブンを使っているから、それだけでも充分暖かくなる。
だけど外の部活の人達は、冷たい風を遮る建物もなければ、当然暖房なんてありはしない。
それなのに、こんな寒い中でも部活部活と楽しそうに出て行く人達を見て、すごいなぁ、なんて。
そんなことを思いながら、私も教室から出る準備をしていると、突然後ろから肩をポンポンと叩かれた。
振り向くと、そこには私の親友である4人の姿。
「瑠美、ちょっとだけいい??」
お姉さんっぽく柔らかく微笑む舞璃。
「そんなに時間取らせないから」
ねっ??、と首を傾げる詩音。
「うん、大丈夫、だけど何か用事??」
何かあるのかと思って、私は頷いた後そう尋ねる。
「とりあえず来てくれたらわかるから」
そんな私に蛍はニコリと笑った。
「だから、ねっ、行こっ!」
いったいどうしたのかと不思議がる私に杏奈はそう言うと、私の手をグイグイ引っ張っていった。
よくわからないままされるがままになっていると、舞璃が私の鞄を持って来てくれた。
連れて来られたのは誰もいない教室。
私達の教室より窓の外の風景がよく見える。
朝よりは溶けているけど、まだ完全にではなく、至る所に雪が残っているのが見える。
「みんないったいどうし……えっ??」
いったいどうしたの??
そう尋ねようとした。
でも振り向いたそこには、きちんと横一列に並ぶ4人。
突然のその状況に着いていけなくて、私はどうしたらいいのかと一人戸惑う。
そんな私に4人はニコリと笑みを浮かべて……。
「瑠美誕生日おめでとう!!」
4人の手にはそれぞれ綺麗にラッピングされたもの。
それを私へ突き出している。
さっきの言葉と足すと、それは私への誕生日プレゼント。
驚いて固まる私に、4人は順番にプレゼントを渡してくれる。
全てのプレゼントを受け取り終わると、ようやく私はこの状況を飲み込めた。
4人が私の誕生日を祝ってくれたんだということを。
そしてそれがわかった途端、一気に胸がポカポカと暖かくなった。
「ありがとう!!、すごく嬉しい!!」
渡されたプレゼント達をギュッと抱きしめながら、私は4人に自然と漏れた笑みを浮かべてお礼を言った。
言葉もプレゼントも、祝ってくれたこと自体、全部ありがとう。
どれも私にとって最高のものだよ。
そう思いを込めながら。
4人と別れた後、私は調理部へと向かった。
今日作るのはスノーボール。
どうやら外の雪を見て思い付いたみたい。
丸いフォルムと粉糖を塗した白い色は、確かにどう見ても雪玉。
可愛いお菓子だなぁ、と思っていると、一緒に作っていた友達が“そういえば今日誕生日じゃない??”と尋ねてきた。
「えっ、何々、誕生日??」
「そうなの!?、瑠美ちゃんおめでとう!」
私がそれに頷くと、すぐに周りにいた友達や、調理部の先輩達が集まってきて、それぞれお祝いの言葉を言ってくれた。
こんな大勢の人に祝われることなんて今までなかったから、ものすごく驚いた。
だけどとても嬉しくて、気付けば“ありがとうございます”と自然と口にしていた。
暖房の効いた教室から出るのは少し残念に思うけど、文化部で中で部活をしているだけまだ暖かい。
しかも調理部なんて、暖房も効いているし、何台ものオーブンを使っているから、それだけでも充分暖かくなる。
だけど外の部活の人達は、冷たい風を遮る建物もなければ、当然暖房なんてありはしない。
それなのに、こんな寒い中でも部活部活と楽しそうに出て行く人達を見て、すごいなぁ、なんて。
そんなことを思いながら、私も教室から出る準備をしていると、突然後ろから肩をポンポンと叩かれた。
振り向くと、そこには私の親友である4人の姿。
「瑠美、ちょっとだけいい??」
お姉さんっぽく柔らかく微笑む舞璃。
「そんなに時間取らせないから」
ねっ??、と首を傾げる詩音。
「うん、大丈夫、だけど何か用事??」
何かあるのかと思って、私は頷いた後そう尋ねる。
「とりあえず来てくれたらわかるから」
そんな私に蛍はニコリと笑った。
「だから、ねっ、行こっ!」
いったいどうしたのかと不思議がる私に杏奈はそう言うと、私の手をグイグイ引っ張っていった。
よくわからないままされるがままになっていると、舞璃が私の鞄を持って来てくれた。
連れて来られたのは誰もいない教室。
私達の教室より窓の外の風景がよく見える。
朝よりは溶けているけど、まだ完全にではなく、至る所に雪が残っているのが見える。
「みんないったいどうし……えっ??」
いったいどうしたの??
そう尋ねようとした。
でも振り向いたそこには、きちんと横一列に並ぶ4人。
突然のその状況に着いていけなくて、私はどうしたらいいのかと一人戸惑う。
そんな私に4人はニコリと笑みを浮かべて……。
「瑠美誕生日おめでとう!!」
4人の手にはそれぞれ綺麗にラッピングされたもの。
それを私へ突き出している。
さっきの言葉と足すと、それは私への誕生日プレゼント。
驚いて固まる私に、4人は順番にプレゼントを渡してくれる。
全てのプレゼントを受け取り終わると、ようやく私はこの状況を飲み込めた。
4人が私の誕生日を祝ってくれたんだということを。
そしてそれがわかった途端、一気に胸がポカポカと暖かくなった。
「ありがとう!!、すごく嬉しい!!」
渡されたプレゼント達をギュッと抱きしめながら、私は4人に自然と漏れた笑みを浮かべてお礼を言った。
言葉もプレゼントも、祝ってくれたこと自体、全部ありがとう。
どれも私にとって最高のものだよ。
そう思いを込めながら。
4人と別れた後、私は調理部へと向かった。
今日作るのはスノーボール。
どうやら外の雪を見て思い付いたみたい。
丸いフォルムと粉糖を塗した白い色は、確かにどう見ても雪玉。
可愛いお菓子だなぁ、と思っていると、一緒に作っていた友達が“そういえば今日誕生日じゃない??”と尋ねてきた。
「えっ、何々、誕生日??」
「そうなの!?、瑠美ちゃんおめでとう!」
私がそれに頷くと、すぐに周りにいた友達や、調理部の先輩達が集まってきて、それぞれお祝いの言葉を言ってくれた。
こんな大勢の人に祝われることなんて今までなかったから、ものすごく驚いた。
だけどとても嬉しくて、気付けば“ありがとうございます”と自然と口にしていた。