「食材は後からにして、先に飾りとかを買いに行くか」
「そうだね、じゃあとりあえず3階に行こうか」
レイの言葉に頷いたカナデはエスカレーターを指差した。
ぼく達もそれに同意してみんなでエスカレーターで3階へと上がる。
「セツ子、ツリーはあるんだっけ??」
「あるし、無かったとしてもそんな大きなツリーは持って帰れません」
ナルよりも大きなツリーを目の前にしてセナに尋ねたナル。
セナはそれに頷いてから淡々とツッコミをいれた。
何で2人がそんな会話をしているのかというと、今回クリスマスパーティーを行うのはセナの家……つまりセナの旅館だから。
キッチンや広い部屋などがある場所を考えると一番条件が揃っているのがセナの家。
セナの家族も快くOKしてくれたため、ぼく達はお言葉に甘えて借りることにしたんだ。
「わっ!?」
2人のやりとりを見ながらそんなことを考えていると、突然目の前が真っ暗になった。
驚いて被せられたそれを取ってみると、それはベージュ色をした暖かそうな服。
だけどよく見てみるとそれは普通の服ではなくて、
「トナカイ??」
服に付いているフードの部分を見ると、そこにはトナカイのツノとミミ、クリクリの真っ黒な目と赤い鼻が付いている。
いわゆるトナカイの着ぐるみというもの。
「りょーすけ似合いそうだよな」
その声に振り返ると、レイがニッと笑って立っていた。
どうやらこれはレイが被せてきたみたい。
「びっくりしたよレイ。これどうするの??」
「何かあそこにいろいろあったから被せてみた」
そんな風にレイと話をしていると、ツリーの傍にいたセナがこっちにやってきた。
「リョウキチそれ着るの??」
「えっ??着ないよ。レイが持ってきたんだよ」
「コスプレグッズおもしろそうだったからな」
「確かにこれ着たら楽しいかもね」
「だろ??」
なんて3人で冗談を言い合い笑う。
「じゃあ着ようか!」
だけどその言葉に笑い声は消えた。
声の主の方を見ると、ぼくの持っているトナカイの着ぐるみとは違う他の服を持ってニヤニヤ笑うナルの姿が。
冗談のつもりが本気になるフラグだよね、これ。
「ジャンケンしてさ~勝った人から選んでいくのはどう~??」
「おもしろそうじゃねーか」
「そうだね、やるかジャンケン」
ほらやっぱりね。
ナルの言葉にレイとセナも乗っかっちゃった。
だけどナルと一番長くいるぼくは予想できるよ、この後の展開が……。
「あっ、ちなみに~、りょうの持ってるベージュのトナカイ以外の他4つはこれね~」
そう言ってナルは持っていた服を見せた。
「おいナル!!お前ふざけんな!!」
レイがそう言うのも無理はない。
だってナルが見せたのは、ミニスカートのサンタさんの服だから。
「え~??ちゃんとしたのもあるって~」
今度はちゃんとズボンタイプのサンタさん、そしてブラウンのトナカイの着ぐるみ、それからモミの木をイメージしたフリルのポンチョと星のヘアゴム。
「ジャンケンで勝てばいいんだよ」
ほらね、やっぱり。
ぼくの予想が当たり、苦笑いしかでない。
「一番マシなのはサンタ、その次はトナカイ……モミの木のポンチョはフリル付いてるからちょっと……でも一番嫌なのはどう考えてもミニスカサンタ……ジャンケン勝たなきゃ……」
虚ろな目でブツブツしゃべるセナは何かに取り付かれているみたいで少し怖い。
「そうだね、じゃあとりあえず3階に行こうか」
レイの言葉に頷いたカナデはエスカレーターを指差した。
ぼく達もそれに同意してみんなでエスカレーターで3階へと上がる。
「セツ子、ツリーはあるんだっけ??」
「あるし、無かったとしてもそんな大きなツリーは持って帰れません」
ナルよりも大きなツリーを目の前にしてセナに尋ねたナル。
セナはそれに頷いてから淡々とツッコミをいれた。
何で2人がそんな会話をしているのかというと、今回クリスマスパーティーを行うのはセナの家……つまりセナの旅館だから。
キッチンや広い部屋などがある場所を考えると一番条件が揃っているのがセナの家。
セナの家族も快くOKしてくれたため、ぼく達はお言葉に甘えて借りることにしたんだ。
「わっ!?」
2人のやりとりを見ながらそんなことを考えていると、突然目の前が真っ暗になった。
驚いて被せられたそれを取ってみると、それはベージュ色をした暖かそうな服。
だけどよく見てみるとそれは普通の服ではなくて、
「トナカイ??」
服に付いているフードの部分を見ると、そこにはトナカイのツノとミミ、クリクリの真っ黒な目と赤い鼻が付いている。
いわゆるトナカイの着ぐるみというもの。
「りょーすけ似合いそうだよな」
その声に振り返ると、レイがニッと笑って立っていた。
どうやらこれはレイが被せてきたみたい。
「びっくりしたよレイ。これどうするの??」
「何かあそこにいろいろあったから被せてみた」
そんな風にレイと話をしていると、ツリーの傍にいたセナがこっちにやってきた。
「リョウキチそれ着るの??」
「えっ??着ないよ。レイが持ってきたんだよ」
「コスプレグッズおもしろそうだったからな」
「確かにこれ着たら楽しいかもね」
「だろ??」
なんて3人で冗談を言い合い笑う。
「じゃあ着ようか!」
だけどその言葉に笑い声は消えた。
声の主の方を見ると、ぼくの持っているトナカイの着ぐるみとは違う他の服を持ってニヤニヤ笑うナルの姿が。
冗談のつもりが本気になるフラグだよね、これ。
「ジャンケンしてさ~勝った人から選んでいくのはどう~??」
「おもしろそうじゃねーか」
「そうだね、やるかジャンケン」
ほらやっぱりね。
ナルの言葉にレイとセナも乗っかっちゃった。
だけどナルと一番長くいるぼくは予想できるよ、この後の展開が……。
「あっ、ちなみに~、りょうの持ってるベージュのトナカイ以外の他4つはこれね~」
そう言ってナルは持っていた服を見せた。
「おいナル!!お前ふざけんな!!」
レイがそう言うのも無理はない。
だってナルが見せたのは、ミニスカートのサンタさんの服だから。
「え~??ちゃんとしたのもあるって~」
今度はちゃんとズボンタイプのサンタさん、そしてブラウンのトナカイの着ぐるみ、それからモミの木をイメージしたフリルのポンチョと星のヘアゴム。
「ジャンケンで勝てばいいんだよ」
ほらね、やっぱり。
ぼくの予想が当たり、苦笑いしかでない。
「一番マシなのはサンタ、その次はトナカイ……モミの木のポンチョはフリル付いてるからちょっと……でも一番嫌なのはどう考えてもミニスカサンタ……ジャンケン勝たなきゃ……」
虚ろな目でブツブツしゃべるセナは何かに取り付かれているみたいで少し怖い。