「やっぱり大阪といえばたこ焼きだよな!」


アメリカ村にやってきたボク達はまず昼食をとることにした。

何にしようかと話していると、レイがたこ焼きの屋台を指差しながらテンション高く言った。

ボク達もそれに頷き、たこ焼きの屋台の方へ向かった。


「いらっしゃい!!」


タオルを頭に巻いた陽気なおじさんが元気いっぱいに笑う。


「おおきに!兄ちゃん達旅行中か??」


ボク達の注文を全て聞き終えたおじさんはたこ焼きを作りながらそんなことを聞いた。

大阪らしいテンションにボク達は圧されながらも返事をする。


「わざわざこんな男前ばっかり来てくれたんやからサービスしたるわ!!」


そう言って渡されたたこ焼きは、それぞれにおまけに2個ずつ、5人合わせると計10個もおまけしてくれていた。

気前のいいおじさんにボク達はお礼を言い店を離れた。


「なにこれ美味しい~!」


「外カリカリで中トロトロ」


「おまけしてくれるなんてラッキーだったよね」


ナルさんとリョウキチとカナデが歩きながらたこ焼きを食べ始めた。

すごく美味しそうに食べる3人を見て、ボクもたこ焼きを食べようとした。


「瀬那、俺が食わしてやるよ」


「えっ??」


なぜか突然そんなことを言って自分のたこ焼きをボクの口元に持ってきたレイ。

訳が分からないけど、とりあえず口を開けた。

すると、


「あっつ!!あつっ!!レイッ!!あっつい!!」


それはめちゃくちゃ熱くて、口の中が火傷するほど。


「誰も冷ましてやるとは言ってねーよ。なのに冷ましもせずに食うから」


ニヤニヤ笑ってんじゃねーよ!!

そう言ってやりたいが熱くてしゃべれない。

3人も爆笑してないでレイを怒ってくれ!!




「セナ大丈夫??」


「リョウキチありがと……ましになった」


たこ焼きを食べ終わりボク達は買い物中。


「ねえねえ~あそこ行こうよ~」


心配してくれるリョウキチと違って3人は勝手に先々行くんだから……。


「ここ、シルバーのものを彫金してくれるんだって」


そう言ったカナデが見ていたのは店にある看板。

どうやら、歯医者の使っている細いドリルのような物で、お客さんの注文したものを彫ってくれるみたい。


「どうせなら、このシルバーのストラップにお揃いの物彫ってもらおうよ」


細い直方体のストラップを見せてそう言えば、4人は笑顔で頷いてくれた。