学生である以上、春に毎年行われるあれに参加しなければいけない。
今年も大変なんだろうなぁ……。
「身体測定……」
「リョウキチどした??」
ぼくが今日の放課後に配られた紙を見て呟くと、セナがぼくの座っているソファの後ろから覗き込んできた。
「これだよ、身体測定」
紙をセナへ見せると、「あー」と言った。
「そういや明日だったか」
ゲーム機片手に画面から目を離さずそう言ったレイ。
「毎年毎年しなくてもいいのにねぇ~」
レイの肩へ顎を乗せようとしたナルは後数cmというところでレイから顔面にグーパンチをされ、何かを叫びながら悶えていた。
「みんな呑気なこと言ってる場合じゃないよ、去年のこと忘れたの??」
そうぼくが尋ねると、みんなは思い出したようにはっとして顔を青くした。
「ちょちょちょっまままま待って!!今年もあれあるの!?」
「今年の身体測定の予定には組み込まれてないはずだっ!!」
全員が一気にソファとソファの間にある机に2:2で向かいあわせに集まり緊急会議を始めた。
一番最初に焦りながらそう言ったセナに、ぼくが持っていた紙を見ながら答えたレイ。
「あれはきっと1年生限定なんだよ!!大丈夫大丈夫!!だって俺達2年生だもん!!」
全く説得力のないことを言って笑っているナルは既に白目を向いている。
ぼく達4人がそんな風に焦っているのには理由がある。
手っ取り早く言ってしまえばカナデについてのことなんだけど……。
ガチャッ。
ドアが開く音にぼく達はギギギと音が鳴りそうなくらいゆっくり首をそちらに向けた。
「何??みんな揃ってそんなにマジマジ見ないでくれる??」
そこには不機嫌そうな顔をしながらそう言った、ぼく達の話の張本人がいた。
「カナデ、ハヤカッタネ」
「お前なんでカタコト??しかも笑顔ヘタクソ」
全く笑えていないセナはぼく達の先陣を切りカナデに話かけたがバッサリ言い捨てられ落ち込んでいる。
「奏ちゃん、明日は身体測定だよ!!」
「おいっナル!!」
何を血迷ったかカナデに正直に伝えるナルと、ぼくと同じようにナルの発言に焦るレイ。
「えっ??あぁ、そう言えば帰りにそんなこと言ってたね。じゃあ明日は体操服いるね」
カレンダーに書かれている予定を見ながら答えたカナデはぼく達が思っていた反応とは違っていた。
「まさかの反応だったね…」
「カナ予定確認先にしてるんじゃね??そんで、あれがないことも確認済みなんじゃ……」
ヒソヒソ声でぼくが言うと、レイもぼくと同じくらい小さな声でそう言った。
ぼく達は安心したようにため息を吐いた。
それを見ながら「変なの」と言ったカナデ。
そしていよいよ身体測定の時間がやってきた。
「身長伸びた??」
「黙りなよ巨人」
ニヤニヤしながらぼく達に聞いてくるナルに中指を立てたカナデ。
「奏ちゃん176だっけ??そんでりょうが175か。玲斗は179だったよね」
「3人170組か」
カナデの怒りに気づかないナルはそう続け、セナもナルに便乗してニヤニヤしだした。
「うるせー!!182の瀬那だって180前半のひよっこじゃねーか!!」
「それでも180組だもーん。それにナルみたいにバカデカい身長はいりませーん」
ケンカする2人を宥めナルに身長を聞くと。
「187!」
「すごいね!もうすぐ190じゃん!」
身長高いとは思っていたけど、そんなに高いとは思っていなかったぼくは素直に褒めた。
今年も大変なんだろうなぁ……。
「身体測定……」
「リョウキチどした??」
ぼくが今日の放課後に配られた紙を見て呟くと、セナがぼくの座っているソファの後ろから覗き込んできた。
「これだよ、身体測定」
紙をセナへ見せると、「あー」と言った。
「そういや明日だったか」
ゲーム機片手に画面から目を離さずそう言ったレイ。
「毎年毎年しなくてもいいのにねぇ~」
レイの肩へ顎を乗せようとしたナルは後数cmというところでレイから顔面にグーパンチをされ、何かを叫びながら悶えていた。
「みんな呑気なこと言ってる場合じゃないよ、去年のこと忘れたの??」
そうぼくが尋ねると、みんなは思い出したようにはっとして顔を青くした。
「ちょちょちょっまままま待って!!今年もあれあるの!?」
「今年の身体測定の予定には組み込まれてないはずだっ!!」
全員が一気にソファとソファの間にある机に2:2で向かいあわせに集まり緊急会議を始めた。
一番最初に焦りながらそう言ったセナに、ぼくが持っていた紙を見ながら答えたレイ。
「あれはきっと1年生限定なんだよ!!大丈夫大丈夫!!だって俺達2年生だもん!!」
全く説得力のないことを言って笑っているナルは既に白目を向いている。
ぼく達4人がそんな風に焦っているのには理由がある。
手っ取り早く言ってしまえばカナデについてのことなんだけど……。
ガチャッ。
ドアが開く音にぼく達はギギギと音が鳴りそうなくらいゆっくり首をそちらに向けた。
「何??みんな揃ってそんなにマジマジ見ないでくれる??」
そこには不機嫌そうな顔をしながらそう言った、ぼく達の話の張本人がいた。
「カナデ、ハヤカッタネ」
「お前なんでカタコト??しかも笑顔ヘタクソ」
全く笑えていないセナはぼく達の先陣を切りカナデに話かけたがバッサリ言い捨てられ落ち込んでいる。
「奏ちゃん、明日は身体測定だよ!!」
「おいっナル!!」
何を血迷ったかカナデに正直に伝えるナルと、ぼくと同じようにナルの発言に焦るレイ。
「えっ??あぁ、そう言えば帰りにそんなこと言ってたね。じゃあ明日は体操服いるね」
カレンダーに書かれている予定を見ながら答えたカナデはぼく達が思っていた反応とは違っていた。
「まさかの反応だったね…」
「カナ予定確認先にしてるんじゃね??そんで、あれがないことも確認済みなんじゃ……」
ヒソヒソ声でぼくが言うと、レイもぼくと同じくらい小さな声でそう言った。
ぼく達は安心したようにため息を吐いた。
それを見ながら「変なの」と言ったカナデ。
そしていよいよ身体測定の時間がやってきた。
「身長伸びた??」
「黙りなよ巨人」
ニヤニヤしながらぼく達に聞いてくるナルに中指を立てたカナデ。
「奏ちゃん176だっけ??そんでりょうが175か。玲斗は179だったよね」
「3人170組か」
カナデの怒りに気づかないナルはそう続け、セナもナルに便乗してニヤニヤしだした。
「うるせー!!182の瀬那だって180前半のひよっこじゃねーか!!」
「それでも180組だもーん。それにナルみたいにバカデカい身長はいりませーん」
ケンカする2人を宥めナルに身長を聞くと。
「187!」
「すごいね!もうすぐ190じゃん!」
身長高いとは思っていたけど、そんなに高いとは思っていなかったぼくは素直に褒めた。