何でこうなったんだろう。
「はいはい、早く行けばいいよ。ぼくだって武道場行くし」
怒った状態で本を机に叩きつけたのは10分前。
ぼくは初めてlibertyの5人とケンカをした。
原因は一体何だったのか。
それを忘れてしまっているくらいに頭に血が上っていた。
だけど冷静になった今、ぼくは酷い後悔の念に押しつぶされてしまいそうになっている。
「何であんなこと言っちゃったんだろ……」
ケンカがヒートアップすればするほど、自分が何を言っているのかわからなくなる。
だけど、何を言ったのかはちゃんと覚えている。
だからこそ冷静になったとき、とにかく自分の愚かさに頭が痛くなってしまうんだ。
「荒川先輩、ドリンクです」
「小早川さん……」
いつの間に休憩時間に入っていたのかわからない。
それほどまでにlibertyのことで頭がいっぱいなぼく。
そんなぼくのところに、小早川さんはドリンクを片手にやってきた。
「先輩今日ため息ばかりです。それに何だか練習にも身が入っていないって感じです」
「………」
「何か……ありました??」
さすがマネージャー。
部員のことをちゃんと見てくれているんだ。
「実は……libertyの5人全員でケンカしちゃって……」
「えっ??libertyのみなさんがケンカ??」
信じられないというように目を見開く小早川さん。
だけどそうだよね。
だってぼく達自身こんなにも大きなケンカをするなんて初めてだし。
こんな大きなケンカをするなんて思ってなかったもん。
「仲直りしないんですか??」
「したいよ……けどぼくの言った言葉は本当に最低で……謝って許してもらえるようなことじゃないよ……」
ぼくの目の前に腰を下ろした小早川さん。
心配したような声色に申し訳なさを感じる。
「私は……」
「えっ??」
「私は、荒川先輩の思ってることはlibertyのみなさんが思ってることだと思います」
「どういうこと??」
真っ直ぐにぼくの目を見てそう言った小早川さん。
けれどぼくはその意味がわからなくて首を傾げた。
すると、小早川さんの目元と口元は優しく弧を描いた。
「みなさんも仲直りしたいと思ってるってことです」
「っ!?……そんなわけ……」
「あります。あるんです。だってそうじゃなきゃ、今まで一緒になんていれませんよ」
「!!」
その言葉を聞いて、ぼくはlibertyのみんなの顔が一気に頭に浮かんだ。
「ごめん小早川さん!!ちょっと部活抜けるね!!」
頷いた小早川さんを確認し、ぼくは行かなければいけない場所に向かって走った。
「ぼくっ!!」
偶然にも部室前に見えたみんな姿。
ぼくは抑えきれずに言わなければいけないことを口に出した。
「小早川さんの言うとおりだったよ!」
バタバタと走って戻ってきたため、武道場にいる部員は何事かと一斉にぼくを見た。
「小早川さんの言ったとおりみんな同じ気持ちだったよ!」
だけど今は嬉しすぎて周りの目なんて気にならない。
「先輩達はそうしているのが一番です」
「うん!ありがとう!」
本当は恥ずかしいだろうに、ぼくに合わせて笑って返してくれる小早川さん。
それが余計に嬉しくて、ぼくはまた武道場に響くくらい大きな声でそう言ってしまった。
「はいはい、早く行けばいいよ。ぼくだって武道場行くし」
怒った状態で本を机に叩きつけたのは10分前。
ぼくは初めてlibertyの5人とケンカをした。
原因は一体何だったのか。
それを忘れてしまっているくらいに頭に血が上っていた。
だけど冷静になった今、ぼくは酷い後悔の念に押しつぶされてしまいそうになっている。
「何であんなこと言っちゃったんだろ……」
ケンカがヒートアップすればするほど、自分が何を言っているのかわからなくなる。
だけど、何を言ったのかはちゃんと覚えている。
だからこそ冷静になったとき、とにかく自分の愚かさに頭が痛くなってしまうんだ。
「荒川先輩、ドリンクです」
「小早川さん……」
いつの間に休憩時間に入っていたのかわからない。
それほどまでにlibertyのことで頭がいっぱいなぼく。
そんなぼくのところに、小早川さんはドリンクを片手にやってきた。
「先輩今日ため息ばかりです。それに何だか練習にも身が入っていないって感じです」
「………」
「何か……ありました??」
さすがマネージャー。
部員のことをちゃんと見てくれているんだ。
「実は……libertyの5人全員でケンカしちゃって……」
「えっ??libertyのみなさんがケンカ??」
信じられないというように目を見開く小早川さん。
だけどそうだよね。
だってぼく達自身こんなにも大きなケンカをするなんて初めてだし。
こんな大きなケンカをするなんて思ってなかったもん。
「仲直りしないんですか??」
「したいよ……けどぼくの言った言葉は本当に最低で……謝って許してもらえるようなことじゃないよ……」
ぼくの目の前に腰を下ろした小早川さん。
心配したような声色に申し訳なさを感じる。
「私は……」
「えっ??」
「私は、荒川先輩の思ってることはlibertyのみなさんが思ってることだと思います」
「どういうこと??」
真っ直ぐにぼくの目を見てそう言った小早川さん。
けれどぼくはその意味がわからなくて首を傾げた。
すると、小早川さんの目元と口元は優しく弧を描いた。
「みなさんも仲直りしたいと思ってるってことです」
「っ!?……そんなわけ……」
「あります。あるんです。だってそうじゃなきゃ、今まで一緒になんていれませんよ」
「!!」
その言葉を聞いて、ぼくはlibertyのみんなの顔が一気に頭に浮かんだ。
「ごめん小早川さん!!ちょっと部活抜けるね!!」
頷いた小早川さんを確認し、ぼくは行かなければいけない場所に向かって走った。
「ぼくっ!!」
偶然にも部室前に見えたみんな姿。
ぼくは抑えきれずに言わなければいけないことを口に出した。
「小早川さんの言うとおりだったよ!」
バタバタと走って戻ってきたため、武道場にいる部員は何事かと一斉にぼくを見た。
「小早川さんの言ったとおりみんな同じ気持ちだったよ!」
だけど今は嬉しすぎて周りの目なんて気にならない。
「先輩達はそうしているのが一番です」
「うん!ありがとう!」
本当は恥ずかしいだろうに、ぼくに合わせて笑って返してくれる小早川さん。
それが余計に嬉しくて、ぼくはまた武道場に響くくらい大きな声でそう言ってしまった。
