「神崎はこの中からだ」
そう言って臥龍先輩から渡された、とても重たい箱に入っていたのは今日のハロウィンイベントのために用意してくださったらしい仮装達。
「あっありがとうございます」
今回のこのイベントに未だ戸惑っている私は、何とか笑顔を作ってお礼を言う。
「libertyの先輩達の発案らしいけど、絶対今日のイベント、長坂先輩は乗り気じゃないよね……」
ハロウィンイベントのことを考えていると、頭に浮かんだのは長坂先輩の顔。
それはとてつもなくめんどくさそうな表情をしている。
そんなことを考えると、何となく仮装を選ぶ手も止まってしまう。
「長坂はあのファントムだ」
「っ!!」
突然長坂先輩の名前を言われて驚いてしまった。
その拍子に指差された方へと目を向けると、そこには黒を基調としたファントムの仮装。
「先輩……やっぱり黒が似合うよね……」
着たらきっとかっこいい。
「ミッションN、やる気ゼロファントムにワクワクという仮面を付けよう作戦だ」
「ミッションN……ですか」
そのNって長坂先輩のことですよね??
そのミッションを成功できる自信が私には全くありません……。
私の不安は取り除けぬまま、いよいよその時が来てしまいました。
「長坂先輩、今回のイベント、libertyのみなさん発案だそうですね」
「まあね……まさかこんな面倒なことになるとは思ってなかったから」
やっぱりやる気はゼロみたいです。
どうしたら長坂先輩をワクワクなんてさせられるのでしょうか??
「だけど先輩、その仮装とっても似合っています。仮面で顔の半分が隠れていて何だかミステリアスですね」
もともと長い前髪の先輩は、片目が髪の間から見え隠れてしている。
だけど仮面によって、それは完全に見えないものへとなっている。
仮面の付いている方をこちらに向けるように横を向かれると、真っ直ぐ前を向いているのか、横目で見られているのかわからなくなる。
視線がわからないっていうのは、何だかとても緊張します。
だからいつも以上に目線を下へと移してしまって、ミッション遂行はおろか、まともに話をすることもままならないのです。
そう言って臥龍先輩から渡された、とても重たい箱に入っていたのは今日のハロウィンイベントのために用意してくださったらしい仮装達。
「あっありがとうございます」
今回のこのイベントに未だ戸惑っている私は、何とか笑顔を作ってお礼を言う。
「libertyの先輩達の発案らしいけど、絶対今日のイベント、長坂先輩は乗り気じゃないよね……」
ハロウィンイベントのことを考えていると、頭に浮かんだのは長坂先輩の顔。
それはとてつもなくめんどくさそうな表情をしている。
そんなことを考えると、何となく仮装を選ぶ手も止まってしまう。
「長坂はあのファントムだ」
「っ!!」
突然長坂先輩の名前を言われて驚いてしまった。
その拍子に指差された方へと目を向けると、そこには黒を基調としたファントムの仮装。
「先輩……やっぱり黒が似合うよね……」
着たらきっとかっこいい。
「ミッションN、やる気ゼロファントムにワクワクという仮面を付けよう作戦だ」
「ミッションN……ですか」
そのNって長坂先輩のことですよね??
そのミッションを成功できる自信が私には全くありません……。
私の不安は取り除けぬまま、いよいよその時が来てしまいました。
「長坂先輩、今回のイベント、libertyのみなさん発案だそうですね」
「まあね……まさかこんな面倒なことになるとは思ってなかったから」
やっぱりやる気はゼロみたいです。
どうしたら長坂先輩をワクワクなんてさせられるのでしょうか??
「だけど先輩、その仮装とっても似合っています。仮面で顔の半分が隠れていて何だかミステリアスですね」
もともと長い前髪の先輩は、片目が髪の間から見え隠れてしている。
だけど仮面によって、それは完全に見えないものへとなっている。
仮面の付いている方をこちらに向けるように横を向かれると、真っ直ぐ前を向いているのか、横目で見られているのかわからなくなる。
視線がわからないっていうのは、何だかとても緊張します。
だからいつも以上に目線を下へと移してしまって、ミッション遂行はおろか、まともに話をすることもままならないのです。