「ねえ、なんか女の子の声聞こえない??」


突然辺りを見渡したナルの言葉に、俺達も辺りを見渡してみるが、どこにもそんな様子もないし、声も聞こえない。


「そんな声聞こえるか??俺全然なんだけど」


不思議そうにそう言った玲斗に俺達も同意。

すると、ナルは声の発せられる場所がどこかわかったらしく、立ち上がり俺達へ手招きをした。


「これで本当にいたらナルさんの女の子スキルすごいよね」


ボソッと呟いた瀬那の言葉はナルには聞こえていないらしく、俺達は苦笑いをした。


「ナル、ここから??でも全然聞こえてこないけど……」


俺達のたどり着いた場所は1年4組の教室。

ドアの前に立ち耳を澄ましてみるが、リョーの言うように全く声は聞こえてこない。

そうこうしている間に、ナルが勢いよくドアを開けた。

すると、そこにいたのは……。


「なっ!何で松岡先輩達が!?」


黒いモコモコボア生地のベアトップワンピースに、それと同じレッグウォーマーとアームウォーム、そして耳と尻尾を付け、首には鈴の付いたチョーカーをした黒猫の仮装姿の蛍ちゃん。


「わー、後藤先輩もいる」


青色のチアガールの衣装のような服がセパレートタイプの水着みたいになっているものに、髪をツインテールにし、白のニーソックスとオレンジのレッグウォーマー、チェーンソーを片手に持った謀ゾンビ刈りゲームの女の子の姿をした杏奈ちゃん。


「岡本先輩!?こんにちはっ」


オレンジ色のモコモコのツナギのようなものに黒で目や口が描かれ、襟部分は緑の葉っぱのようになった服に、黒のタイツとレッグウォーマー、頭にはモコモコのオレンジの帽子を被ったジャックオランタンの姿をした舞璃ちゃん。


「荒川先輩まで……どうしたんですか??」


黒のフレアワンピースの上に黒のポンチョを着て、オレンジのカラータイツ、頭には黒のツバの大きなトンガリ帽、手にはほうきを持ち、レースのグローブをした魔女の姿をした詩音ちゃん。


「長坂先輩っ……何でここにっ」


そして、黒のチュールワンピースを着て、背中に黒の羽を付け、ツノのカチューシャとスペードのような形をした尻尾を付け、黒と白のボーダーのハイソックスを履き、手に短い黒の三又の槍を持った悪魔の姿をした瑠美ちゃんがいた。