「それで……こいつ達は??……」
口元だけ貼り付けたような笑みを浮かべ、鋭い視線で維澄が目を向けたのはlibertyの4人。
「………」
維澄の視線を跳ね返すくらいの勢いで、4人は黙って維澄を睨んだ。
「霧南には“liberty”とか言うヒマをつぶすための部活があると聞いたことがある……まさかなぁ……」
本当は知っているんだろう。
だけど敢えてボクの口から言わせたいらしい。
「……そうだよ、libertyの仲間だ」
ボクがやっと口を開き、そう答えた瞬間、前からすごい勢いで胸ぐらを掴まれた。
それと同時に維澄の鋭い視線がボクへと突き刺さる。
そして、掴まれた部分がギリギリと音を立てるくらいに握られている。
「あの時から3年……お前は能々と何をしていた??そいつ達と遊んでたんだろ??」
3年……。
それはボクがサッカーを辞めてからの年数。維澄が何を言っているのかは、簡単に理解できた。
「それが俺達に対する最高の侮辱だと知らずに、だ」
「っ……」
緩められることのない手。
砕けてしまうのではないかと思うくらいに噛み締められた歯。
憎んでいるとわかる鋭い目。
そんな維澄の姿に、ボクは何も言い返せなかった。
「何でお前はコートの上に立っていない……才能のあるやつが何でしない……まるで俺が馬鹿みたいじゃないか」
「おいっお前っ!」
殴りかかって来そうなくらいの勢いの維澄に、レイが声を荒げた。
だけど、そんなレイをボクが止めるよりも早く、レイの前に立ちふさがったのは、ずっと黙って見ていたショウ君。
「せっちゃん……君と僕達とじゃ、同じ練習量をこなしても、差が埋まらないんだよ。これが君の持ってる物だよ」
維澄の邪魔をさせまいと、ショウ君はレイを睨む。
レイから悔しそうに奥歯をギリッと噛み締める音が聞こえた。
「あの時……約束したはずだっ……それなのにっお前の姿がないコートを見て……俺達がどれだけっ……」
維澄………。
「……維澄、もう帰ろう。せっちゃん、僕は君の姿にガッカリだよ」
「っ……」
蔑んだような、見下したような、とにかく冷たい目線を送ってきたショウ君。
ボクは返す言葉なんて有りはしない。
「認めないっ……俺達は今のお前を認めたりしないっ!!」
そう言うと、掴んでいた手を乱暴にどけ、ショウ君と共に背を向けて行ってしまった。
「セナ……」
「ごめんねみんな!まさか昔の知り合いとこんなとこで会うなんてね、ホントビックリ」
心配したようなリョウキチの声に、ボクは何でもないという風に振る舞った。
4人は何も触れることはせず、ただいつもと同じように帰り道を歩いた。
「瀬那、放課後ちょっといいか??」
「いいけど……レイバスケ部は??」
翌日、昨日の出来事は何もなかったように学校へ行った。
すると、今日はボクを見捨てて先に登校していたレイが突然そう言った。
「今日はバスケ部休み~。ちなみに俺は用事あるからliberty遅れるね~」
ボクの質問にヘラヘラと答えたのはナルみん。
「僕も少し用事があるから遅れるね」
「……俺も」
ナルみんに続いてそう言ったリョウキチ。
そしてそれを聞いて、何かを考える風にした後、ナルみんとリョウキチと同じことを言ったカナデ。
「そっか、じゃあ放課後libertyの部室でいいよね??」
「ああ」
それだけ言うと、4人は授業の準備に取りかかった。
口元だけ貼り付けたような笑みを浮かべ、鋭い視線で維澄が目を向けたのはlibertyの4人。
「………」
維澄の視線を跳ね返すくらいの勢いで、4人は黙って維澄を睨んだ。
「霧南には“liberty”とか言うヒマをつぶすための部活があると聞いたことがある……まさかなぁ……」
本当は知っているんだろう。
だけど敢えてボクの口から言わせたいらしい。
「……そうだよ、libertyの仲間だ」
ボクがやっと口を開き、そう答えた瞬間、前からすごい勢いで胸ぐらを掴まれた。
それと同時に維澄の鋭い視線がボクへと突き刺さる。
そして、掴まれた部分がギリギリと音を立てるくらいに握られている。
「あの時から3年……お前は能々と何をしていた??そいつ達と遊んでたんだろ??」
3年……。
それはボクがサッカーを辞めてからの年数。維澄が何を言っているのかは、簡単に理解できた。
「それが俺達に対する最高の侮辱だと知らずに、だ」
「っ……」
緩められることのない手。
砕けてしまうのではないかと思うくらいに噛み締められた歯。
憎んでいるとわかる鋭い目。
そんな維澄の姿に、ボクは何も言い返せなかった。
「何でお前はコートの上に立っていない……才能のあるやつが何でしない……まるで俺が馬鹿みたいじゃないか」
「おいっお前っ!」
殴りかかって来そうなくらいの勢いの維澄に、レイが声を荒げた。
だけど、そんなレイをボクが止めるよりも早く、レイの前に立ちふさがったのは、ずっと黙って見ていたショウ君。
「せっちゃん……君と僕達とじゃ、同じ練習量をこなしても、差が埋まらないんだよ。これが君の持ってる物だよ」
維澄の邪魔をさせまいと、ショウ君はレイを睨む。
レイから悔しそうに奥歯をギリッと噛み締める音が聞こえた。
「あの時……約束したはずだっ……それなのにっお前の姿がないコートを見て……俺達がどれだけっ……」
維澄………。
「……維澄、もう帰ろう。せっちゃん、僕は君の姿にガッカリだよ」
「っ……」
蔑んだような、見下したような、とにかく冷たい目線を送ってきたショウ君。
ボクは返す言葉なんて有りはしない。
「認めないっ……俺達は今のお前を認めたりしないっ!!」
そう言うと、掴んでいた手を乱暴にどけ、ショウ君と共に背を向けて行ってしまった。
「セナ……」
「ごめんねみんな!まさか昔の知り合いとこんなとこで会うなんてね、ホントビックリ」
心配したようなリョウキチの声に、ボクは何でもないという風に振る舞った。
4人は何も触れることはせず、ただいつもと同じように帰り道を歩いた。
「瀬那、放課後ちょっといいか??」
「いいけど……レイバスケ部は??」
翌日、昨日の出来事は何もなかったように学校へ行った。
すると、今日はボクを見捨てて先に登校していたレイが突然そう言った。
「今日はバスケ部休み~。ちなみに俺は用事あるからliberty遅れるね~」
ボクの質問にヘラヘラと答えたのはナルみん。
「僕も少し用事があるから遅れるね」
「……俺も」
ナルみんに続いてそう言ったリョウキチ。
そしてそれを聞いて、何かを考える風にした後、ナルみんとリョウキチと同じことを言ったカナデ。
「そっか、じゃあ放課後libertyの部室でいいよね??」
「ああ」
それだけ言うと、4人は授業の準備に取りかかった。
