ボクは小学生の時サッカーをしていた。
サッカーはすごく楽しくて、中学に入っても続けていた。
ボールを追いかけるのが楽しくて仕方がなかった。
だけど、中学2年の時、ボクはある事件がきっかけで、ボールを追いかけることを辞めた。
「瀬那!!パスパス!!」
「行けっ!!!」
「ナイスシュート!!」
「さすが瀬那!」
「ホントお前天才だよな」
あぁ………。
これは昔の………。
「今度は負けない……次は必ず俺達が……」
「そうだね、僕達が必ず」
「だから待っていろ!……次こそ負かしてやるから!」
「せっちゃん、これからもお互いライバルとして頑張っていこうね」
この2人は、小学校の時の………。
「後藤、もっと上へ行けるだろ」
監督………。
「立て。そんなところで這いつくばるな」
ダメだ………。
この人の言うことを聞いちゃ………。
「……ろ……きろ……」
あれ??誰かがボクを呼んで………。
「瀬那……っきろ………」
この声は………。
「起きろっつてんだろーが!!」
「ぐはっ!!………」
突然ボクの腹に降りかかったデカいダメージ。
誰の仕業だと睨んでみると、そこにはニヤニヤ笑うレイの顔。
「レイ……」
「やっと起きたな」
どうやらボクはみんなが部活を終えるのを待っている間、libertyの部室に置かれているソファーで寝てしまっていたらしい。
「玲斗~セツ子起きた~??」
「何だかセナの唸る声が聞こえた気がしたんだけど」
「リョー、気のせいだよ。別に腹部を殴られたなんてことないよ」
扉の向こうからひょこっと顔を出したナルさんはいつも通りのヘラヘラとした笑顔で近付いてきた。
そしてその後ろから来たのは心配そうに笑うリョウキチと、玲斗に負けず劣らずのニヤニヤした笑顔を向けてきたカナデ。
そりゃ寝てて待たしたボクが悪いんだけどさ……。
そんなにイジメ倒さなくてもいいんじゃね??……。
「おら、ちゃっちゃと準備しろ」
「そうだよ、俺達が帰れないでしょ??」
ソファーから立ち上がったボクの背中目掛けて蹴りを入れてきたレイ。
その痛みに耐えていると、カナデからの辛辣な一言。
あっちもこっちも痛い……。
「それにしてもよく寝てたね。疲れてたの??」
「どんだけ起こしてもなかなか起きなかったもんね~」
優しいリョウキチの言葉に、ケラケラ笑いながらそう続けたナルさん。
「疲れてたわけじゃないんだけど……」
まさかサッカーをしていた時の夢を見るなんて……。
ボクは4人にそのことを伝えられず、口ごもってしまった。
「変なやつ。とにかく帰ろうぜ、日落ちてきたから」
レイはボクの目をチラッと見た後、すぐに目線を窓へ向け、帰るよう急かした。
ボク達はそれに頷き、部室を後にした。
サッカーはすごく楽しくて、中学に入っても続けていた。
ボールを追いかけるのが楽しくて仕方がなかった。
だけど、中学2年の時、ボクはある事件がきっかけで、ボールを追いかけることを辞めた。
「瀬那!!パスパス!!」
「行けっ!!!」
「ナイスシュート!!」
「さすが瀬那!」
「ホントお前天才だよな」
あぁ………。
これは昔の………。
「今度は負けない……次は必ず俺達が……」
「そうだね、僕達が必ず」
「だから待っていろ!……次こそ負かしてやるから!」
「せっちゃん、これからもお互いライバルとして頑張っていこうね」
この2人は、小学校の時の………。
「後藤、もっと上へ行けるだろ」
監督………。
「立て。そんなところで這いつくばるな」
ダメだ………。
この人の言うことを聞いちゃ………。
「……ろ……きろ……」
あれ??誰かがボクを呼んで………。
「瀬那……っきろ………」
この声は………。
「起きろっつてんだろーが!!」
「ぐはっ!!………」
突然ボクの腹に降りかかったデカいダメージ。
誰の仕業だと睨んでみると、そこにはニヤニヤ笑うレイの顔。
「レイ……」
「やっと起きたな」
どうやらボクはみんなが部活を終えるのを待っている間、libertyの部室に置かれているソファーで寝てしまっていたらしい。
「玲斗~セツ子起きた~??」
「何だかセナの唸る声が聞こえた気がしたんだけど」
「リョー、気のせいだよ。別に腹部を殴られたなんてことないよ」
扉の向こうからひょこっと顔を出したナルさんはいつも通りのヘラヘラとした笑顔で近付いてきた。
そしてその後ろから来たのは心配そうに笑うリョウキチと、玲斗に負けず劣らずのニヤニヤした笑顔を向けてきたカナデ。
そりゃ寝てて待たしたボクが悪いんだけどさ……。
そんなにイジメ倒さなくてもいいんじゃね??……。
「おら、ちゃっちゃと準備しろ」
「そうだよ、俺達が帰れないでしょ??」
ソファーから立ち上がったボクの背中目掛けて蹴りを入れてきたレイ。
その痛みに耐えていると、カナデからの辛辣な一言。
あっちもこっちも痛い……。
「それにしてもよく寝てたね。疲れてたの??」
「どんだけ起こしてもなかなか起きなかったもんね~」
優しいリョウキチの言葉に、ケラケラ笑いながらそう続けたナルさん。
「疲れてたわけじゃないんだけど……」
まさかサッカーをしていた時の夢を見るなんて……。
ボクは4人にそのことを伝えられず、口ごもってしまった。
「変なやつ。とにかく帰ろうぜ、日落ちてきたから」
レイはボクの目をチラッと見た後、すぐに目線を窓へ向け、帰るよう急かした。
ボク達はそれに頷き、部室を後にした。