「セツ子今日誕生日でしょ~??おめでとう~」
ボクもレイの後を追うように席に座ると、すでに座っていたナルさんが祝いの言葉と一緒にプレゼントを机の上に置いた。
「おめでとう瀬那」
それに続くようにリョウキチもナルさんのプレゼントの隣にプレゼントを置いてくれた。
「おめでと、はい」
カナデは一応祝いの言葉をくれたけど、お前が取りに来いと言わんばかりにボクの方へプレゼントを突き出してきた。
「んじゃあ再び。おめでとう瀬那」
朝に1度言ってくれた言葉をもう1度言ってくれたレイは鞄からプレゼントを取り出した。
「みんなありがとう!すごい嬉しい」
4つのプレゼントを前に顔が綻ぶ。
やっぱりlibertyのみんなに祝ってもらうのは嬉しい。
それから放課後になるまでいろんな人から祝いの言葉をもらった。
やっぱり誕生日っていいな。
「後藤久しぶりだな、女装以来か」
「臥龍先輩ニヤニヤしないでください」
放課後になって美術室へ行くと、そこには帰ろうとしていた臥龍先輩がいた。
「先輩もう帰るんですか??」
「あぁ、片付けをしに来ただけだからな」
そう言って誰もいない美術室を見渡すようにボーッと眺めた先輩。
「そういえば見ましたよ」
「あの絵のことか??」
文化祭の時にトナミちゃんと一緒に見た絵。
完成した姿はあの時初めて見た。
「ダメだった」
「えっ??」
「あの絵」
ダメだった??……それってコンクールがってこと……だよね??
そんなことを考えていると、そう言ったきり先輩は口をつぐんでしまった。
ボクは聞いてはいけないことを聞いてしまった気がして自己嫌悪。
「ふっふっ」
「えっ……先輩??……」
突然笑い出した臥龍先輩に困惑するボクを見て先輩は余計に笑い出した。
「後藤、何気を遣っているんだ??私は別に落ち込んでなどいない。むしろ、これでいいと思っている」
「………」
「後輩達の糧になるだろうから」
この人はどこまでも真っ直ぐで迷いがなくて強い。
嘘や強がりなんかではないその言葉に、ボクはゆっくりと息を吐き出した。
「ここで絵を書くことはもう……」
「ない」
さっぱりした人だ。
決して引きずったりせず、スッパリと辞めるのだろう。
そのために、今日は片付けに来たのだろう。
「後藤、砺波は上へ行った」
「えっ??」
「全国大会へ進んだ」
それだけ告げると、先輩は颯爽と部室を後にした。
ボクもレイの後を追うように席に座ると、すでに座っていたナルさんが祝いの言葉と一緒にプレゼントを机の上に置いた。
「おめでとう瀬那」
それに続くようにリョウキチもナルさんのプレゼントの隣にプレゼントを置いてくれた。
「おめでと、はい」
カナデは一応祝いの言葉をくれたけど、お前が取りに来いと言わんばかりにボクの方へプレゼントを突き出してきた。
「んじゃあ再び。おめでとう瀬那」
朝に1度言ってくれた言葉をもう1度言ってくれたレイは鞄からプレゼントを取り出した。
「みんなありがとう!すごい嬉しい」
4つのプレゼントを前に顔が綻ぶ。
やっぱりlibertyのみんなに祝ってもらうのは嬉しい。
それから放課後になるまでいろんな人から祝いの言葉をもらった。
やっぱり誕生日っていいな。
「後藤久しぶりだな、女装以来か」
「臥龍先輩ニヤニヤしないでください」
放課後になって美術室へ行くと、そこには帰ろうとしていた臥龍先輩がいた。
「先輩もう帰るんですか??」
「あぁ、片付けをしに来ただけだからな」
そう言って誰もいない美術室を見渡すようにボーッと眺めた先輩。
「そういえば見ましたよ」
「あの絵のことか??」
文化祭の時にトナミちゃんと一緒に見た絵。
完成した姿はあの時初めて見た。
「ダメだった」
「えっ??」
「あの絵」
ダメだった??……それってコンクールがってこと……だよね??
そんなことを考えていると、そう言ったきり先輩は口をつぐんでしまった。
ボクは聞いてはいけないことを聞いてしまった気がして自己嫌悪。
「ふっふっ」
「えっ……先輩??……」
突然笑い出した臥龍先輩に困惑するボクを見て先輩は余計に笑い出した。
「後藤、何気を遣っているんだ??私は別に落ち込んでなどいない。むしろ、これでいいと思っている」
「………」
「後輩達の糧になるだろうから」
この人はどこまでも真っ直ぐで迷いがなくて強い。
嘘や強がりなんかではないその言葉に、ボクはゆっくりと息を吐き出した。
「ここで絵を書くことはもう……」
「ない」
さっぱりした人だ。
決して引きずったりせず、スッパリと辞めるのだろう。
そのために、今日は片付けに来たのだろう。
「後藤、砺波は上へ行った」
「えっ??」
「全国大会へ進んだ」
それだけ告げると、先輩は颯爽と部室を後にした。