「プログラム8番。騎馬戦です」


欠伸をしながらカナが戻ってきた時、またアナウンスが聞こえた。


「libertyのみんなヤッホー!次は騎馬戦やで」


そろそろ行こうとしていた俺達の後ろから聞こえたのは幹哉の声。
俺達は幹哉も交えて4人で騎馬戦を行う。

頑張れと応援してくれるりょーすけとカナの声に俺達は笑って手を振って駆けていく。


「玲斗大丈夫~??」


「ボク達全力で行くからね」


「落ちひんようになー」


下で俺を支えてくれるナルと瀬那と幹哉。
俺は3人に頷いて見せる。

それと同時にピストルが鳴った。


「行くぜっ!!出陣!!」


そう叫ぶと、3人は歩調を合わせて一気に走り出す。
俺はハチマキを絶対に取られないよう避けながらも、相手のハチマキをどんどん回収していく。


そして、終了の音が聞こえた。
取ったハチマキを記録係へ渡す。


「1位は4組です」


その言葉に俺達は飛び跳ねるように喜び合った。



「これで午前の競技は全て終了です」


幹哉はテントへ帰ってくるとなりフラフラとどこかへ行ってしまった。
俺達は昼ご飯を食べるためにlibertyの部室へ向かった。


「次の競技何からだっけ」


「次は応援合戦だよ」


弁当を食べていると、カナが次の競技は何だったかと質問をし、りょーすけがそれに答えた。


「学ラン着るんだったよね~」


「応援団だもんな」


「食べた後すぐに結構ハードだな」


それに続いてナル、俺、瀬那の順番でそう言った。

応援団で学ランを着ることになっている俺達はすでにクラスのやつから学ランを受け取っている。


「そろそろ着替えるか」


昼ご飯を食べ終わり、俺達はここで着替えることにした。


「さすが俺!何着ても似合う~」


姿見の鏡の前でポーズを決めて自分を誉めるナル。


「詰め襟って暑いな」


襟部分を弄りながら苦笑いをする瀬那。


「応援団の学ランなんて初めて着たよ」


感激したように笑うりょーすけ。


「学ランいいよね、かっこいい……これで応援合戦しなかったら余計いいのに」


学ランに対して嬉しそうにしながらも、応援合戦自体をめんどくさがるカナ。

反応はそれぞれ違うけど、4人ともカッケー。


「男気増す感じするよな!」


もちろん俺もこの服装に異論なし。

俺達は応援団用の長い白のハチマキを頭に巻き、手には白い手袋を付ける。
それから応援団用の革靴を手に持って外へ向かう。