みんな今頃どうしてるかな~??
俺のナイスな提案に感謝してほしいよね~。
なんて、そんなことを考えている俺の隣には、ふてくされたような顔をしたDr.蛍ちゃん。
「蛍ちゃんそんなに機嫌悪くしないでよ~、可愛いじゃ~ん」
いつもの長いストレートの髪がウィッグによって短くなっている。
新しい一面を見たようで楽しい。
俺はそう思っているのに、蛍ちゃんは俺の言葉を聞いてキッと鋭く睨み付けてくる。
「アナタ男嫌いでしたよね??それなのに可愛いなんて嘘付かないでください」
「………くくっ」
「何笑ってるんですか!?こっちは真剣にっ」
一層鋭く睨み付けてくるけれど、おかしくて仕方がない。
「男は嫌いだよ??でもさ、可愛い蛍ちゃんの男装なんて可愛くて男なんかとは違うよ」
笑いかけると、悔しそうな顔をされた。
「すみません、写真撮らせてくれませんか??」
突然一般客に蛍ちゃんとのツーショットをお願いされた。
図らずもナースとドクターなんて、まるでペアのような服装をしているのだからまあしょうがない。
「OK~!ほらほら~蛍ちゃんもちゃんと笑って~」
気付いたらたくさんの人に撮られていた。
悪い気はしない俺は、蛍ちゃんの手を握り、嫌がる蛍ちゃんを逃げられないようにした。
「ナースさんとお医者さん、よければ入っていきません??」
撮影会が一段落した時、どうやら俺達に話しかけたらしい声が聞こえた。
「お化け……屋敷……」
振り向いたそこにあったのは2年1組のお化け屋敷。
「蛍ちゃんっ怖いの嫌じゃない??だから止めておこうかっ」
お化け屋敷なんてありえない。
こんなとこ入りたくない。
※成海は大変怖がりです。
「別に怖くないですよ、どうせお化け役なんて霧南生じゃないですか」
NOOOーーーー!!!!
「それなら入って入って!超おもしろいですから!」
触るな!押すな!入らせるな!
顔には出さずに心の中で抵抗してみるけど、俺の叫びは届かず、とうとう中へ入れられた。
「蛍ちゃ~ん??……何かしゃべってよ??」
黙ってスタスタ進んでいく蛍ちゃん。
怖いのを和らげるために話しかけてみるけど、完全無視。
「うわぁーー!!……っ!!」
「松岡先輩」
「ちがっ!!今のは違うよっ!!」
動じずにいる蛍ちゃんとは違って、俺は突然襲いかかってきたゾンビに驚いて思いっきり声を上げてしまった……。
「うわあぁぁぁ!!」
蛍ちゃんに言い訳をしていると、今度は天井から提灯のお化けが降ってきた。
またしても思いっきり声を上げてしまった……。
「お疲れ様でした」
あの後も何度も声を上げながら、やっと出口へ到着した。
出口では俺達を中へ入れた笑顔の男がいた。
本気で殴りたい衝動を抑え、俺達は無言でその場を去った。
「松岡先輩」
「っ!!?」
情けないって思われたよね??……。
男のくせにって思ったよね??……。
引かれた……よね??……。
ため息が出そうになるのを堪え、俯いていた顔を蛍ちゃんへ向ける。
「蛍ちゃん??」
俺の思いとは裏腹に、なぜかすごく笑顔の蛍ちゃん。
「松岡先輩の意外な一面が見れて楽しかったです」
撮影会の時の不機嫌さはどこへやら。
最高に可愛い笑顔をくれた。
「そんなこと……初めて言われた……」
「えっ??何か言いました??」
口元を抑えて小さな声で呟いた俺の言葉を聞き取れなかったらしく、蛍ちゃんは首を傾げて尋ねてきた。
「なんでもな~い!それよりさ、他のとこも回ろうよ~」
1人の女の子のふとした言葉に顔が暑くなるなんて俺らしくもない。
そう思うのに、繋いだこの手を離せないのは何でかな??
俺のナイスな提案に感謝してほしいよね~。
なんて、そんなことを考えている俺の隣には、ふてくされたような顔をしたDr.蛍ちゃん。
「蛍ちゃんそんなに機嫌悪くしないでよ~、可愛いじゃ~ん」
いつもの長いストレートの髪がウィッグによって短くなっている。
新しい一面を見たようで楽しい。
俺はそう思っているのに、蛍ちゃんは俺の言葉を聞いてキッと鋭く睨み付けてくる。
「アナタ男嫌いでしたよね??それなのに可愛いなんて嘘付かないでください」
「………くくっ」
「何笑ってるんですか!?こっちは真剣にっ」
一層鋭く睨み付けてくるけれど、おかしくて仕方がない。
「男は嫌いだよ??でもさ、可愛い蛍ちゃんの男装なんて可愛くて男なんかとは違うよ」
笑いかけると、悔しそうな顔をされた。
「すみません、写真撮らせてくれませんか??」
突然一般客に蛍ちゃんとのツーショットをお願いされた。
図らずもナースとドクターなんて、まるでペアのような服装をしているのだからまあしょうがない。
「OK~!ほらほら~蛍ちゃんもちゃんと笑って~」
気付いたらたくさんの人に撮られていた。
悪い気はしない俺は、蛍ちゃんの手を握り、嫌がる蛍ちゃんを逃げられないようにした。
「ナースさんとお医者さん、よければ入っていきません??」
撮影会が一段落した時、どうやら俺達に話しかけたらしい声が聞こえた。
「お化け……屋敷……」
振り向いたそこにあったのは2年1組のお化け屋敷。
「蛍ちゃんっ怖いの嫌じゃない??だから止めておこうかっ」
お化け屋敷なんてありえない。
こんなとこ入りたくない。
※成海は大変怖がりです。
「別に怖くないですよ、どうせお化け役なんて霧南生じゃないですか」
NOOOーーーー!!!!
「それなら入って入って!超おもしろいですから!」
触るな!押すな!入らせるな!
顔には出さずに心の中で抵抗してみるけど、俺の叫びは届かず、とうとう中へ入れられた。
「蛍ちゃ~ん??……何かしゃべってよ??」
黙ってスタスタ進んでいく蛍ちゃん。
怖いのを和らげるために話しかけてみるけど、完全無視。
「うわぁーー!!……っ!!」
「松岡先輩」
「ちがっ!!今のは違うよっ!!」
動じずにいる蛍ちゃんとは違って、俺は突然襲いかかってきたゾンビに驚いて思いっきり声を上げてしまった……。
「うわあぁぁぁ!!」
蛍ちゃんに言い訳をしていると、今度は天井から提灯のお化けが降ってきた。
またしても思いっきり声を上げてしまった……。
「お疲れ様でした」
あの後も何度も声を上げながら、やっと出口へ到着した。
出口では俺達を中へ入れた笑顔の男がいた。
本気で殴りたい衝動を抑え、俺達は無言でその場を去った。
「松岡先輩」
「っ!!?」
情けないって思われたよね??……。
男のくせにって思ったよね??……。
引かれた……よね??……。
ため息が出そうになるのを堪え、俯いていた顔を蛍ちゃんへ向ける。
「蛍ちゃん??」
俺の思いとは裏腹に、なぜかすごく笑顔の蛍ちゃん。
「松岡先輩の意外な一面が見れて楽しかったです」
撮影会の時の不機嫌さはどこへやら。
最高に可愛い笑顔をくれた。
「そんなこと……初めて言われた……」
「えっ??何か言いました??」
口元を抑えて小さな声で呟いた俺の言葉を聞き取れなかったらしく、蛍ちゃんは首を傾げて尋ねてきた。
「なんでもな~い!それよりさ、他のとこも回ろうよ~」
1人の女の子のふとした言葉に顔が暑くなるなんて俺らしくもない。
そう思うのに、繋いだこの手を離せないのは何でかな??