ナル絶対図ったよね。
俺達がこうして文化祭一緒に回ることも、衣装が実はペアみたいになってるのも。
全くよくやってくれるよ。
そう思いながらチラッと横を向くと、俺と同じく大正ロマン風の袴に学院帽と黒のナチュラルショートのウィッグを付けた瑠美ちゃんが目に入った。
「(似合うよね……男装だけど、男らしいわけじゃなくて、むしろ美少年的な感じ)」
「あ…の……」
「!!」
あまりにも見過ぎたのか、瑠美ちゃんは俺の視線に気付き、俺の方を向いていた。
「あぁ、ごめんね、似合うなって思っただけ」
そう言うといつもは照れたように俯くのに、今日は苦笑いをされてしまった。
「ごめん……嫌だった??」
いつもと違う反応に驚いて焦った俺はすぐに謝罪の言葉を述べた。
「いえ、あの……男装が似合うって喜んでいいのかよくわからなくて……」
申し訳なさそうに目線を逸らした瑠美ちゃん。
確かに言葉が適切ではなかった。
「それなら、言い方を変えるね??瑠美ちゃんは何でも似合うね」
そう言い直すと、今度こそいつものように照れた顔で俯いた。
そんな瑠美ちゃんに安心して、声をかけようとした瞬間、激しく聞こえた大量のシャッター音。
あたりを見渡せば、たくさんの一般客にカメラを向けられていた。
「瑠美ちゃん……逃げるよ」
「あっはい!」
撮影会となってしまっていることが不愉快で、俺は突然のことに驚く瑠美ちゃんの手を引っ張りその場所から抜け出した。
「手首痛くない??大丈夫??」
しばらくして足を止めた。
引っ張てしまったため赤くなっていないかを確認すると、笑って「大丈夫です」と言ってくれた。
「お??長坂じゃん!」
これからどうするかを話し合っていると、女装をしている俺の名前を呼ばれた。
振り向いてみると、2年6組の名前知らないやつ。
「お前女連れ!?まさか彼女!?」
何なんだこいつ。
「彼女じゃない」
「なら紹介しろよ!こんにちは!」
否定した途端、瑠美ちゃんへ気安く話しかけてきた目の前のやつ。
それにビクッと肩を上げて驚いた瑠美ちゃん。
「うるさい、お前達のとこ入るからもう話しかけないで」
イライラして目の前のやつを睨み付けた後、瑠美ちゃんの手を引き中へ入った。
知らなかったけど、2年6組はどうやら2人以上が入場条件のクイズを行っているらしい。
「全部で10問!8問以上正解したら豪華景品プレゼント!」
そう説明を受けて、俺達はどんどんクイズを進めていく。
俺が答えられないものでも瑠美ちゃんが答えてくれ、そうして俺達は残すところ後1問で、今現在9問全て正解している。
「長坂、来たのか」
「10問目ハル君か……」
「こんにちは」
待ちかまえていたのはハル君。
ハル君は俺に声をかけた後、挨拶をした瑠美ちゃんに挨拶を返した。
「問題……お互いの好きなものは??いつくでもOKです」
何その問題。
そう言うと、「俺もそう思う」だって。
仕方ないから俺達は紙に答えを書いた。
「それじゃあどうぞ」
紙を見せ合うと、瑠美ちゃんの紙には《抹茶》、俺の紙には《お菓子作り》と書かれている。
「どうだ、正解か??」
「はい、正解です」
ハル君に尋ねられた瑠美ちゃんは笑顔で頷く。
でも俺は……。
「正解って言えば正解だけど、惜しいかな」
「なら、残念ってことでいいか??」
ハル君の言葉に頷き、俺は瑠美ちゃんと共に出口へ向かった。
9問正解していたため、豪華景品と言う名の大量のチョコレートをもらった。
「長坂先輩、結局正解って何だったんですか??」
教室から出た瞬間にさっきの問題の答えを尋ねられた。
「あぁ、知りたい??」
「とても」
真剣に聞いてきた瑠美ちゃんにさっきもらったチョコレートを渡す。
「これで何か作ってよ」
「??……いいですけど……」
訳が分からない、答えになっていない。
そう思っているだろうね。
だけどそれが答えだよ。
俺の好きなもの。
それは瑠美ちゃんが好きなお菓子作りで作ってくれるお菓子。
なんて、言えるわけないでしょ??
だからハッキリ言わない俺の言葉を読み取って??
俺達がこうして文化祭一緒に回ることも、衣装が実はペアみたいになってるのも。
全くよくやってくれるよ。
そう思いながらチラッと横を向くと、俺と同じく大正ロマン風の袴に学院帽と黒のナチュラルショートのウィッグを付けた瑠美ちゃんが目に入った。
「(似合うよね……男装だけど、男らしいわけじゃなくて、むしろ美少年的な感じ)」
「あ…の……」
「!!」
あまりにも見過ぎたのか、瑠美ちゃんは俺の視線に気付き、俺の方を向いていた。
「あぁ、ごめんね、似合うなって思っただけ」
そう言うといつもは照れたように俯くのに、今日は苦笑いをされてしまった。
「ごめん……嫌だった??」
いつもと違う反応に驚いて焦った俺はすぐに謝罪の言葉を述べた。
「いえ、あの……男装が似合うって喜んでいいのかよくわからなくて……」
申し訳なさそうに目線を逸らした瑠美ちゃん。
確かに言葉が適切ではなかった。
「それなら、言い方を変えるね??瑠美ちゃんは何でも似合うね」
そう言い直すと、今度こそいつものように照れた顔で俯いた。
そんな瑠美ちゃんに安心して、声をかけようとした瞬間、激しく聞こえた大量のシャッター音。
あたりを見渡せば、たくさんの一般客にカメラを向けられていた。
「瑠美ちゃん……逃げるよ」
「あっはい!」
撮影会となってしまっていることが不愉快で、俺は突然のことに驚く瑠美ちゃんの手を引っ張りその場所から抜け出した。
「手首痛くない??大丈夫??」
しばらくして足を止めた。
引っ張てしまったため赤くなっていないかを確認すると、笑って「大丈夫です」と言ってくれた。
「お??長坂じゃん!」
これからどうするかを話し合っていると、女装をしている俺の名前を呼ばれた。
振り向いてみると、2年6組の名前知らないやつ。
「お前女連れ!?まさか彼女!?」
何なんだこいつ。
「彼女じゃない」
「なら紹介しろよ!こんにちは!」
否定した途端、瑠美ちゃんへ気安く話しかけてきた目の前のやつ。
それにビクッと肩を上げて驚いた瑠美ちゃん。
「うるさい、お前達のとこ入るからもう話しかけないで」
イライラして目の前のやつを睨み付けた後、瑠美ちゃんの手を引き中へ入った。
知らなかったけど、2年6組はどうやら2人以上が入場条件のクイズを行っているらしい。
「全部で10問!8問以上正解したら豪華景品プレゼント!」
そう説明を受けて、俺達はどんどんクイズを進めていく。
俺が答えられないものでも瑠美ちゃんが答えてくれ、そうして俺達は残すところ後1問で、今現在9問全て正解している。
「長坂、来たのか」
「10問目ハル君か……」
「こんにちは」
待ちかまえていたのはハル君。
ハル君は俺に声をかけた後、挨拶をした瑠美ちゃんに挨拶を返した。
「問題……お互いの好きなものは??いつくでもOKです」
何その問題。
そう言うと、「俺もそう思う」だって。
仕方ないから俺達は紙に答えを書いた。
「それじゃあどうぞ」
紙を見せ合うと、瑠美ちゃんの紙には《抹茶》、俺の紙には《お菓子作り》と書かれている。
「どうだ、正解か??」
「はい、正解です」
ハル君に尋ねられた瑠美ちゃんは笑顔で頷く。
でも俺は……。
「正解って言えば正解だけど、惜しいかな」
「なら、残念ってことでいいか??」
ハル君の言葉に頷き、俺は瑠美ちゃんと共に出口へ向かった。
9問正解していたため、豪華景品と言う名の大量のチョコレートをもらった。
「長坂先輩、結局正解って何だったんですか??」
教室から出た瞬間にさっきの問題の答えを尋ねられた。
「あぁ、知りたい??」
「とても」
真剣に聞いてきた瑠美ちゃんにさっきもらったチョコレートを渡す。
「これで何か作ってよ」
「??……いいですけど……」
訳が分からない、答えになっていない。
そう思っているだろうね。
だけどそれが答えだよ。
俺の好きなもの。
それは瑠美ちゃんが好きなお菓子作りで作ってくれるお菓子。
なんて、言えるわけないでしょ??
だからハッキリ言わない俺の言葉を読み取って??
