あの後クラスの女子は順番に測ることにしたらしく、俺達は目の前に行列を作られながら測られた。


「やっと終わった……」


真顔を決め込んでいたカナは机に突っ伏し、ため息をついた。


「あはは、カナデ大丈夫??」


笑って背中をさすってあげているりょーすけ。


「なあ、それより早く部活のパフォーマンスのやつ決めなきゃいけねーんじゃね??」


さっき呼び出されて先生に言われたことを思い出し、そう提案した。


「物によっては準備しなきゃいけないのもあるしなー」


確かにと頷いて同調する瀬那。


「認めてもらえるようなものじゃないとダメだしね~」


フゥと息をついて天井を見上げるナル。


とりあえず紙にいろいろ書いてみたのはいいものの、正直どれもパッとしない。
5人も揃って悩みに悩む。


「活動内容をちゃんとアピールしなきゃいけないんだよね」


「って言っても、libertyの活動内容なんか見せれたものじゃない」


「それこそ本当にliberty解散の危機になっちゃうよね~」


りょーすけの言うように、libertyの活動内容が不明という点で問題になっている。
だけど瀬那とナルの言うように、俺達の溜まり場として使っているも同然のlibertyの活動内容なんか見せられねー。


「いっそでっち上げるしかないんじゃね??」


「そうだね、でっち上げればいい」


俺のサラッと吐いた冗談にカナが真顔で乗ってきた。
俺達は素っ頓狂な声を上げて聞き返す。


「事実に沿いつつ、いろいろ正当化して活動内容を作ればいいよ、例えばさ……」


カナの話す言葉に俺達は最初は「大丈夫か??」なんて思いつつ、最後にはノリノリで話を聞いた。


「いいじゃんいいじゃん!」


「何か楽しそうだよね~」


話を聞き終え、俺とナルはカナに賛成した。


「ならさ、ここはこうして」


「じゃあ、こっちはこうかな」


紙に書いて意見を出す瀬那とりょーすけ。
カナの話をベースにそれぞれに意見を出し合い、何とか部活のパフォーマンスを決定した。


「盛り上がってるとこ悪いけど、クラスのやつも参加してね」


咳払いが聞こえ上を見上げると、仁王立ちで怒りマークがチラつく笑顔のなっちゃん。
そういや俺達教室でみんなが作業してる中自分達のやつ考えてたな。
苦笑いで返事をすると困ったような顔をして作業に戻って行った。


「libertyのやつはこれで決まったとして、とりあえずクラスのやつ手伝うか」


椅子から立ち上がって4人を見ると、頷いて同じく椅子から立ち上がった。


霧南祭はもうすぐだ。