あの後なんとか声を発し、ボク達は会場へ向かった。
「とりあえず端から見て行くか」
ボクの提案に全員頷いたところでさっそく端から順に屋台を見て回ることにした。
「あっ、射的だ!」
その存在にいち早く気付いたのはリョウキチ。
ボク達は射的の屋台へ向かった。
「小早川さんどれが欲しい??」
「えっ??」
お金を払いコルクを受け取ったリョウキチはコルクを詰めながら小早川さんへそう聞いた。
突然の質問に驚いた顔をした小早川さんは戸惑いながら羊の手乗りサイズのストラップを指差した。
「わかった、それじゃあ落とせるように応援してね」
コルクを詰め終わりクルッと小早川さんの方を向き笑ってそう言ったリョウキチは的である羊のストラップへ銃口を向けた。
その横顔はスッと真剣なものへなり、さっきまでの笑顔を隠した。
パンッ!!
響いた音と同時にコロンと倒れたのは羊のストラップ。
「はい、どうぞ」
「あっ、ありがとうございます!」
さすがリョウキチ、100発100中。
いとも簡単に落とした景品をいつもの笑顔で手渡せば、小早川さんは頬を赤くしてお礼を言った。
「わたあめ買おうよ~」
次に向かったのは射的の屋台からそう遠くない綿菓子の屋台。
それに釣られたのはナルみん。
「先輩どれ買うんですか??」
「ん~、これかな~」
後ろからヒョコッと顔を出しそう尋ねた小鳥遊さんに代金を払った綿菓子をヒラヒラさせながら見せれば、袋の絵に若干引き気味だ。
「なんか先輩気持ち悪い」
「酷くないっ!!?」
まあそう言われても仕方ない。
何せナルさんが選んだのは、小さな女の子の間で人気の少女が悪者と戦うアニメのキャラクターが描かれた袋だったから。
「え~、でもおいしいよ??ほら、あ~ん」
袋の中から綿菓子を千切り小鳥遊さんの口元へ持っていくナルみん。
その行動に思いっきりナルみんを睨み付ける小鳥遊さんの顔は真っ赤だ。
「金魚すくいだ」
カナデの家は猫を飼っているくせになぜか金魚も飼っている。
しかも猫の餌をあげるすぐ近くに水槽を置いているというデンジャラス行為をしている。
そんなカナデは赤や黒の金魚を見つけて近付いて行った。
「この赤いヒラヒラしたやついいね」
蝶尾といって入手困難な金魚だと屋台のおじさんに教えてもらい、カナデはお金を払いポイを受け取った。
「瑠美ちゃん、金魚好き??」
「はい、ヒラヒラ泳いでいて可愛いです」
さっそくすくいにかかるのかと思えば、座ったまま神崎さんを見上げてそう聞いた。
それにたいして少し驚いた顔をしながらコクコクと頷いてみせ、カナデはそれを見てふっと顔を和らげた。
「ん、こいつだけでいいや……あげる」
「えっ??あっ、ありがとう……ございます」
いとも簡単に蝶尾を1匹すくい上げ、こいつだけでいいと言ったカナデはポイをわざと水の中で破れさせた。
おじさんが袋に入れてくれた金魚をそのまま神崎さんへ渡せば、頬を真っ赤にしておずおずとそれを受け取った。
「とりあえず端から見て行くか」
ボクの提案に全員頷いたところでさっそく端から順に屋台を見て回ることにした。
「あっ、射的だ!」
その存在にいち早く気付いたのはリョウキチ。
ボク達は射的の屋台へ向かった。
「小早川さんどれが欲しい??」
「えっ??」
お金を払いコルクを受け取ったリョウキチはコルクを詰めながら小早川さんへそう聞いた。
突然の質問に驚いた顔をした小早川さんは戸惑いながら羊の手乗りサイズのストラップを指差した。
「わかった、それじゃあ落とせるように応援してね」
コルクを詰め終わりクルッと小早川さんの方を向き笑ってそう言ったリョウキチは的である羊のストラップへ銃口を向けた。
その横顔はスッと真剣なものへなり、さっきまでの笑顔を隠した。
パンッ!!
響いた音と同時にコロンと倒れたのは羊のストラップ。
「はい、どうぞ」
「あっ、ありがとうございます!」
さすがリョウキチ、100発100中。
いとも簡単に落とした景品をいつもの笑顔で手渡せば、小早川さんは頬を赤くしてお礼を言った。
「わたあめ買おうよ~」
次に向かったのは射的の屋台からそう遠くない綿菓子の屋台。
それに釣られたのはナルみん。
「先輩どれ買うんですか??」
「ん~、これかな~」
後ろからヒョコッと顔を出しそう尋ねた小鳥遊さんに代金を払った綿菓子をヒラヒラさせながら見せれば、袋の絵に若干引き気味だ。
「なんか先輩気持ち悪い」
「酷くないっ!!?」
まあそう言われても仕方ない。
何せナルさんが選んだのは、小さな女の子の間で人気の少女が悪者と戦うアニメのキャラクターが描かれた袋だったから。
「え~、でもおいしいよ??ほら、あ~ん」
袋の中から綿菓子を千切り小鳥遊さんの口元へ持っていくナルみん。
その行動に思いっきりナルみんを睨み付ける小鳥遊さんの顔は真っ赤だ。
「金魚すくいだ」
カナデの家は猫を飼っているくせになぜか金魚も飼っている。
しかも猫の餌をあげるすぐ近くに水槽を置いているというデンジャラス行為をしている。
そんなカナデは赤や黒の金魚を見つけて近付いて行った。
「この赤いヒラヒラしたやついいね」
蝶尾といって入手困難な金魚だと屋台のおじさんに教えてもらい、カナデはお金を払いポイを受け取った。
「瑠美ちゃん、金魚好き??」
「はい、ヒラヒラ泳いでいて可愛いです」
さっそくすくいにかかるのかと思えば、座ったまま神崎さんを見上げてそう聞いた。
それにたいして少し驚いた顔をしながらコクコクと頷いてみせ、カナデはそれを見てふっと顔を和らげた。
「ん、こいつだけでいいや……あげる」
「えっ??あっ、ありがとう……ございます」
いとも簡単に蝶尾を1匹すくい上げ、こいつだけでいいと言ったカナデはポイをわざと水の中で破れさせた。
おじさんが袋に入れてくれた金魚をそのまま神崎さんへ渡せば、頬を真っ赤にしておずおずとそれを受け取った。
