「お前は出てくんな。」

やべ。声に出してしまった。



「・・・“お前”って誰に言ってんの?」

予想通り聞かれた。


「気にすんな。こっちの話。」


は?とでも言いたげに眉間に皺をよせる寧音。



どのくらいかは知らないが変人という印象を持たれただろう。



まぁ、そんなの気にしねぇけど。




「はい。これプレゼント。」

再びチケットを寧音に渡す。


「だからいらな「何してんの?2人で。」」



突然寧々の声を遮ったこの声に固まってしまう。



「(もしかして、もしかしなくても・・・)」




タタッと近付いてくるその人。


淡い希望を抱き視線を寧音からその人の顔に移した。



「(あぁ。やっぱり未来だ・・・。)」