「私大ちゃんの後ろがいい!」
「え?じゃあ私は近藤さんの後ろ?」
「好きな方乗れ」
何だ、たまにはいいとこあるじゃん!
絶対反対されると思ったけど・・・
「じゃあ、お願いします。」
美味香真面目・・・
「しっかりつかまっとけよ!」
そうして、バイクは走り出した。
でも、美味香が衣装忘れるなんて珍しい・・・
あの優等生の美味香が衣装忘れる?
ない!ない!ない!
何か隠してるのかな・・・
さっき「点数引かれた」って言った時も一瞬顔曇ったし・・・
朝と同じ・・・
美味香、1人で背負ってなかったらいいけど・・・
う〜ん・・・
何回考えてもわからない・・・
そうこうしてるうちに、家についた。

「美味香、何すんの?」
美味香は答えない。
何か考えてる様子だ。
「美味香?」
「あ、ごめん・・・ネタ考えてて・・・」
「美味香真面目〜!」
「おいおい、そんなんやったら早いこと死んでまうで!」
「そうそう!たまには息抜きしな!」
絶対に違う。
ネタを考えてる楽しそうな美味香じゃなかった・・・
凍りついたような暗い目だった・・・
美味香どうしたの?
何かあるなら言って!
私、不安だよ・・・