『そうじいー!』

『奈乃、また転んじゃうよ!!』

『大丈夫だもん!!』

こんな幸せな時間が続くと思ってたんだ

まさかあんな事が起きるなんて

トントン

『誰かしら?』

『お父さんじゃない!?』

『クスクスそうかもね』

ガラッ

ぐさっ

『うっ・・・』

『え?・・・お・・・母さん?』

『に・・・げて・・・!奈乃・・・!いきの・・・びるの』

もう一生起きることのないお母さん

『ただいま』

『お父さん・・・』

『!?誰だこいつらは!?』

『その子供を渡してもらおうか』

『奈乃だけは守ってみせる』

ダッ

『チッ逃げやがって』

『ハァハァ』

がし

お父さんが私の肩を掴んだ

『いいか?お前はこの下をずっと降りるんだ。そして近藤さんを探しなさい』

『どうして?お父さんは???』

5歳にもならない少女に何がわかっただろうか

『いたぞ!』

『いけ!!』

ドン

と押される

少女は涙を流しながら山をかけ降りた

これが、私達最初の謎だらけの別れだったね