「何って雪だるま作ってんの」
「一人で雪合戦するんじゃなかったの。みんな柚子のその一言に大笑いだったけど」
「笑いたきゃ笑えばぁか」
今年の夏ついにあたしの身長を追い越してどんどん背が伸びていってる中学二年生の祐星は最近いつだってあたしを見下ろす。
あたしの小人のような身長のせいかもしれないけど。
見上げる表情は祐真と似てるけど、祐真とは違う。って、あーダメだ。祐星が来たら祐真の事考えてしまうじゃん!
「俺にもこの冬晴れて可愛い彼女が出来たよ」
「そりゃその顔に引っかかったんだろうね。可哀想に」
こんな事しか言えない自分を全力で恨む。

