あたしは祐真のこと小さい頃からずーっと好きなのに、祐真はあたしのこと全く相手にしてくれない。
小さい頃から後ろを付いて回るうっとおしい近所のガキぐらいにしかあたしのことを見てないんだろうな祐真は。
「柚子ー、祐真君が眉間にシワ寄せて仁王立ちして待ってるわよー。早くしなさい」
鏡とにらめっこしてると、呑気なママの声が聞こえた。
「やばっ、今行くー!いってきまーす!」
ダッシュして玄関まで走ると遅れてママとパパの「気を付けていってらっしゃーい」って声が聞こえてきた。
案の定、眉間にシワ寄せて仁王立ちしてる祐真が居て焦ったけども。
「行くぞブース」
「…レディに向かってブスは良くないって前から言ってんじゃんか」
「どこにレディが居んだよ」

