銀太に見詰められたオレは心臓が立てる嫌な音が全身を駆け巡る
た、食べられる?なんて考えるのは何回目だろう
おかしな汗が体をきしきし軋ませる
「甘い匂いがする」
オレは美味しくないそ…………ん?甘い匂い?
「あとお兄さんからあのお姉さん達の匂いがする」
「……えっ?」
「邪気の臭いもする」
それって危なくなぇか?
そのお姉さん達が………だよな?
ガラガラ
ビクッと肩を振るわせ音の方を見ると
「買ってきた、お稲荷さん!油揚げよりうまいぜ」
「カレンさぁーん!」
今ならカレンさんが神に見える
「ただいま戻りました、あぁ、カレンも帰ってたんですね
……琢磨何してるんですか」
健斗さんの引いた声が聞こえるが止めるつもりはない
正座し手と手を合わせて目を閉じる
オレは今おふたりを拝んでいる
もう、神と呼ばせて頂きたい!