「お前狐だったのかー」
「うん!」
なんで、そんな普通なんだ!
おかしいだろ!
「狐の好物ってあれだろ、油揚げ!コンビニ行って買ってくるわ!」
ダダァーとあっという間に居なくなったカレンさん
鼠の唐揚げも好物ですよーなんて呑気な健斗さんの声なんて聞こえないんだからな!
「依頼はお家に銀太を送り届けることでいいですか?」
いつもの調子の健斗さん…オレがおかしいのか?
「はい!お願いします!そ、それと…」
チラチラとオレを見てくる銀太
「な、なんだ?」
「10円玉…」
10円玉?オレに付きまとってくる10円玉のことか?
「これか?」
「うん、これにね、邪気がついてるの、お兄さんもう少しこれを持ってたら死ぬところだったよ!」
……それ、笑顔で言うことじゃないよな?
「へぇ、命拾いしましたね」
「…うわぁぁぁぁぁあ!」
カレンさーん、早く帰ってきて!この空間が何より怖いよ!
