「で?なんで不幸に見回れてるんだ?不幸の手紙でももらったか?」


先程の姿が嘘のように椅子にふんぞり返るカレンさんのうしろでサボテンに話しかけている健斗さんが気になってしかたがない


「う~ん、あの日、ほら、キーホルダーの子の依頼完了したときオレ転びましたよね?その時に10円玉が足下にありました」


「……えっ、10円玉?なんで、10円玉?100円玉とかじゃ駄目なの?」


突っ込みどころそこッスか!


「わかったぁぁあ!」


「マジッスか!?」


ビシッとオレを指差し声高らかにこう言った


「お前には10円玉がお似合いなのさ…ふっ………という10円玉の叫び」


「……。」


「……。」


「……。」


「……。」


「今日も良いトゲと艶ですね」


なんて、健斗さんの声が部室に響く