あたしは陽人に背を向けて歩き出した。 これ以上陽人の顔見てたら、 気持ちが溢れちゃいそうだったから。 あたしは気持ちを封印することに決めたの。 叶わない想いなんて、邪魔なだけだから。 「さゆ! 待てってば!」 いつもは“紗雪”と呼ぶのに 今は“さゆ”と呼ぶ陽人。 そんなことされたら、足止めちゃうじゃん。 “さゆ”って呼ぶ陽人が 愛しくてたまらなくなるの。