その手はすごく温かくて。 怒ってんのか怒ってないのか、ほんとに分かんない。 まあでも、そんなことも許せてしまうから、優矢の手は不思議だ。 「言っとくけどなぁ、今回は紗雪が悪いんだぞ!」 「だから謝ってんじゃん! ごめんって!」 「お前は謝ってる割に態度でけーの!」 「むっ………」 優矢の言葉に、何も言い返せなくて。 確かに態度でかいかもしれないけど、散々謝ったじゃん。 これでも悪いと思ってるのに。