けれど、あたしと再会して、
陽人は彼女に別れを告げた。
あたしへの想いを捨てることはできないと、
確信したらしい。
彼女は泣きながらも、陽人の勝手を受け入れてくれた。
本当にいい彼女。
そんな彼女と別れてまで、あたしを選んでくれた陽人。
あたしと優矢が付き合ってるって分かっても、
それでも諦めたくなかったと、
笑いながら陽人は言った。
それで、学園祭の日、あたしに会いにきた。
優矢と一緒にいるあたしを見て、諦めようとも思ったらしい。
優矢といる方が、あたしが幸せになれると、そう思ったから。
それでもあたしが戻ってきて、本当に嬉しいと、
陽人は少し涙ぐんだ。