本当の居場所



中に入って、ドアを閉めた。

陽人は未だ驚いたまま、あたしを見つめていた。


「陽人………」


陽人の名前を呟くと、涙がこらえきれなくなった。

一気に溢れて、頬を伝う。

涙のせいで何も言えない。

拭っても拭っても、溢れ出して止まらない。


そんなあたしを、陽人が包み込むように抱きしめた。

フワッと陽人の匂いに包まれる。

それが更に涙を促した。


「陽人ぉ………」

「さゆ………」


あたしをきつく抱きしめる陽人。

好きだよ…

大好きだよ…