つらそうな声で、あたしに言う陽人。

喧嘩まで、したのに。

それでもあたしを大事と言う。


そんな陽人の言葉に、あたしは涙が止まらなくて。

苦しそうに顔を歪める陽人を見て、心の中でひたすら“ごめん”と呟いた。


たまたま、厨房の横にトイレのあった洋食屋さん。

ガス漏れによる爆発だろうと、ニュースで言っていた。


あれから陽人は、病院で手当てを受け、入院することとなった。

皮膚がだめになる恐れもあったけど、それはなんとか手術で食い止めた。

やっぱりやけどの痕は残るらしい。


そして、医者から告げられた、最悪の事実。

腕の筋肉がやられていて、もうバスケはできないということ。