本当の居場所



「嘘ついて、ほんとに悪かった」


あたしの耳元で、囁く陽人。

あたしは思い切り首を左右に振った。


「なんか俺、休みの度にさゆに会わなきゃって思っててさ。けど、この前は光に誘われて。さゆに会えないのが申し訳なく思えて、嘘ついちまった」


語尾が弱々しくなる陽人。

本当に申し訳なく思ってるみたいで。


「正直に言って、さゆは怒るようなやつじゃねぇのにな…ごめん」


あたしはさっきよりも強く、首を左右に振った。

こっちこそ、ごめん。

些細なことなのに、あんなに怒って。

最悪だよ、あたし。