マフラーに口元を埋めて、少し鼻の赤い陽人が

なんだか可愛く見えた。


「あたしも、卒業したくないなー」


陽人と離れたくない。

ずっと一緒に、手を繋いでこの道を歩きたい。


「俺も、さゆと同じ高校行けば良かったな」

「何言ってんの。陽人の夢なんでしょ?」


あたしも同じ高校行きたかったけど、

それより陽人には夢を追ってほしかった。

バスケしてる陽人が好きだから。


「高校別になっても、休みの日とかは遊ぼうね!」

「うん」