本当の居場所



「………さゆ?」


ドアの向こうから聞こえる陽人の声。


「びっくりさせた? ごめんな」


なんか寂しそうな陽人の声。

謝らなくていいのに…

寝起きの顔を見られたのが、恥ずかしかっただけなのに。


あたしはドアをそーっと開けて、陽人を見た。

陽人はそれに気付いてあたしを覗き込む。


「陽人…」

「ん? どうした?」

「…………好きぃ~」


なぜかいきなり陽人が愛しく思えてきて。

あたしは陽人の胸に飛び込んだ。

誕生日に会いにきてくれたのが嬉しくて。

喧嘩してたことも忘れてた。