俺様王子様

あたしはドアを開けた。
そこには真っ白なタキシードを着た未月が立っていた。

(なんかめっちゃ王子様なんですけど‼︎)

そんな未月の姿に思わず見とれてしまった。

「…似合ってる」

それだけ言うと未月はふいっと向こうを向いた。

「会場こっちだから行くぞ」

未月はあたしの手を引いた。
会場だとか言われても意味がわからないし、第一あたしはなんでドレスなんて着せられているのだろう。
未月がドアを開けるとそこにはたくさんの人がいた。
未月の方をちらっと見ると、すっかりニセモノ王子の顔に切り替わっていた。

「俺、いろいろ忙しいから朱莉はそこら辺ちょろちょろしてろ」

「ちょろちょろって何よ!」

そうコソコソやり取りしているときだった。

「あら、あなたが朱莉さん?」

と呼ばれた。