「……そっか」

陽介くんはそう言ってあたしの頭をぽんと叩いた。

「でもさ、やっぱり簡単には諦めらんないし!」

あたしは顔を上げて陽介くんを見た。

「だから、諦めるまで恋する同盟、ねっ!」

ニコッと笑って言った。

「ごめん…なさい」

「謝るのナシ!これからも、仲良くしてくれるよね?」

「もちろん」

「せめて、男の友達の中では一番でいさせてよー?」

あたしは頭をこくこくと振った。

「じゃ、約束」

陽介くんは小指を出した。

「?」

「指切りだよ、ゆーびーきーり!」

あたしたちは指切りをした。

「ありがとう。陽介くん」

あたしがそう言うと、陽介くんは優しく微笑んでくれた。