「え?あ、はい。俺です。」

「良かったぁ、間違えてたらどうしようかと思いまいしたよぉ。そうそう、そこで直哉さんに1つお願いがあってですね、ってあれ?何処にしまったかな?」

そういいながらその女性は手持ちの可愛らしいバックをカチャカチャと音を立てながら探していた。

一方、自分はと言うと、

(来ちゃったかこれ!?遂に俺にもモテ期ってやつが到来しちゃったのかぁ!?結構可愛いし!てか、かなりタイプだし!!)

そんな非リア充らしき妄想を脳内で膨らませているところで、

「やっと見つかったぁ、ってどうしたんですか?変な顔して?」

「いえ、何でもないれふ......。」

「そ、そうですか。」

なんか、引かれてしまった気がする。そんな変な顔だったのか?さっきの自分は....。

「じゃあ、本題に移りますね。その、お願いって言うのが.....」

「何ですか?」

そこまで言ったとき何かが変なことに気付いた。

いつの間にか自分達の回りに誰一人として人がいないのだ。