次の日、授業が終わると、みんな家に帰らずそのまま秘密基地へ向かった。
あたしが着いた頃には、陽介以外はみんな
来ていた。
「あれ?陽介は?」
あたしがそう聞くと、
「あいつは少し遅れるって」と、蒼太がなぜかカッコつけながら言った。
しばらくすると、ようやく陽介が到着した。
「遅くなってごめん。じぃちゃん家から絵の具もらってきた!」
そう言った陽介の持っている箱の中には、たくさんの絵の具が入ってた。
「この絵の具、壁にも描ける絵の具なんだ!みんな、これで壁に絵を描こう!」
陽介がそう言うと、みんな一斉に絵を描きだした。
「俺ロボットの絵かくー」
「あたしはお花!」
「じゃあ俺はクワガタかく!」
何もかかれていない、茶色だけの壁に、カラフルな絵が描かれていく。
なぜか陽介と蒼太は、顔にも絵の具がついてて、教えてあげたら、なぜかあたしの顔にも絵の具をつけられた。
夕方までそんなことを続けてたら、陽介のお母さんが迎えにきてくれた。

